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2013年10月4日金曜日

寸法の意図するところ






例えば上の写真様な躯体にアンカーボルトを設置するための図面があるとすると、
図面の表記方法として

a.アンカーボルト一本一本ごとに寸法記入


b.アンカーボルトの本数と間隔を記入


a,bの表記方法があります。

作図者がこの寸法の意図して作図している場合

aの場合:アンカーボルトの位置を正確に出す必要あり
bの場合:この間隔内にアンカーボルトの本数を納めれば位置的な問題は考慮しない

と読み解けます。

設計者がbの意図を持って設計した場合、作図者(この場合は施工図を作成する人間)がその
意図を理解しておらず、aの様な作図した場合現場では下記のような内容を考えながら施工を行います。

配筋との干渉を避けるために配筋の割り付けを考えなければならない
設備配管等と干渉する場合、設備配管等を移動させなければならない
施工する場合のアンカーボルトの位置出しを(bに比べて)正確に行う必要がある。
等々

勿論、aの意図を持って設計者が設計した(意匠的に綺麗に見せる必要がある等)場合、
上記のような検討・施工が必要になりますが、bの意図を持って設計した場合、これら
の検討は不要なものになります。

この様に寸法の作図一つとってみても、品質やコストに直結するものがあります。

T.S

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