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2021年4月9日金曜日

ダブルナット固定方法 (その2 1種+3種の組合せ編)

 当たりまえことですが、ダブルナットは正しく施工を行わないと、

緩み止め対策としての正常に機能を発揮しません。 

また 上ナットと下ナットの組合せ次第でも同様です。

 ナット(JIS)は1、2、3種のナットが規定があります

1種・・・ネジの呼び径の8割の厚さ、片側に面取り。     

2種・・・1種と同じ厚さ、両側に面取り。

3種・・・ネジの呼び径の6割の厚さ、両側に面取り。

    (1,2種に比べて3種は厚さが薄いです。 )

 標準的なダブルナットは1種+1種の組合せで行いますが、

施工空間が限定されたところでは、1種+3種の組合せでダブルナットとして使用し

緩み止めを行います。

 今回は、現場で間違えてしまいそうな内容は 『1種+3種の組合せでダブルナット』

上ナット 、下ナットの配置です。 

 下記写真のように 上ナット(3種)+下ナット(1種)の組合せは 

一見では見た目がよいですが、ダブルナットの固定方法の考えでは、間違えです。 

緩み止め組合せとしては間違え


 下記写真のように、上ナット(1種)+下ナット(3種)の組合わせのように

 上ナットの方が厚くなっている方が、前回の(ダブルナット固定方法その1)のように上ナットに負荷がかかるため、構造的に頑丈です。

緩み止め組合せとしては『正解』
 

※ あくまで、この話は構造的な考えです。

世の中にはもちろん、構造的な考えを考慮したうえで、

見た目を重視しあえて

上ナット(3種)+下ナット(1種)の形にしている場所もあると思います。


   ここからは現場での気づきの話ですが、 

 上ナット(3種)+下ナット(1種)の間違えやすい点は、いろいろありますが

その中から1例、、、 

 工事の進め方の順番で

ダブルナットにする箇所でもまずナットで仮固定します。

その時に間違えが起こりやすい過程がこちらです。

  1)準備段階:

一般的にボルト、ナットを用意すると1種ナットが届きます。

(※3種ナットは限定的な場合で使用するためだと考えられます)


  2)仮固定(仮締め)作業:

ナット仮固定では、まだ調整で少し動かす可能性があるため、

ナット1個で締めた状態で行います。


  3)本固定(本締め)作業: 

ナットを取り替えずににそのまま締めてしまうため、

上ナット、下ナットの間違えが起きてしまうのです。


 ダブルナットは、簡単にできる緩み止め対策だけど、

締めた方、ナット種類を間違えると正常機能が見込めないと思います。

 ご参考までに  

  BY   H,K


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