当たりまえことですが、ダブルナットは正しく施工を行わないと、
緩み止め対策としての正常に機能を発揮しません。
また 上ナットと下ナットの組合せ次第でも同様です。
ナット(JIS)は1、2、3種のナットが規定があります
1種・・・ネジの呼び径の8割の厚さ、片側に面取り。
2種・・・1種と同じ厚さ、両側に面取り。
3種・・・ネジの呼び径の6割の厚さ、両側に面取り。
(1,2種に比べて3種は厚さが薄いです。 )
標準的なダブルナットは1種+1種の組合せで行いますが、
施工空間が限定されたところでは、1種+3種の組合せでダブルナットとして使用し
緩み止めを行います。
今回は、現場で間違えてしまいそうな内容は 『1種+3種の組合せでダブルナット』の
上ナット 、下ナットの配置です。
下記写真のように 上ナット(3種)+下ナット(1種)の組合せは
一見では見た目がよいですが、ダブルナットの固定方法の考えでは、間違えです。
緩み止め組合せとしては間違え |
下記写真のように、上ナット(1種)+下ナット(3種)の組合わせのように
上ナットの方が厚くなっている方が、前回の(ダブルナット固定方法その1)のように上ナットに負荷がかかるため、構造的に頑丈です。
緩み止め組合せとしては『正解』 |
※ あくまで、この話は構造的な考えです。
世の中にはもちろん、構造的な考えを考慮したうえで、
見た目を重視しあえて
上ナット(3種)+下ナット(1種)の形にしている場所もあると思います。
ここからは現場での気づきの話ですが、
上ナット(3種)+下ナット(1種)の間違えやすい点は、いろいろありますが
その中から1例、、、
工事の進め方の順番で
ダブルナットにする箇所でもまずナットで仮固定します。
その時に間違えが起こりやすい過程がこちらです。
1)準備段階:
一般的にボルト、ナットを用意すると1種ナットが届きます。
(※3種ナットは限定的な場合で使用するためだと考えられます)
2)仮固定(仮締め)作業:
ナット仮固定では、まだ調整で少し動かす可能性があるため、
ナット1個で締めた状態で行います。
3)本固定(本締め)作業:
ナットを取り替えずににそのまま締めてしまうため、
上ナット、下ナットの間違えが起きてしまうのです。
ダブルナットは、簡単にできる緩み止め対策だけど、
締めた方、ナット種類を間違えると正常機能が見込めないと思います。
ご参考までに
BY H,K
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