天井付きや無目露出センサー、無目内蔵型、非接触型、フットスイッチなど様々です。
基本的には、使用勝手やコスト、メンテナンス性からタイプが選定されます。
その中でも設置する場所や、セキュリティー、施工面からちょっと気をつけなければ
ならないことをあげてみましょう。
①天井付きタイプ。
このタイプは、施工とセキュリティーの観点から注意が必要です。
センサーが天井に取り付くために意匠的には良いのですが、設置する場合は、
自動ドアが付く壁下地内から天井裏までセンサー用の配管を仕込まなければ
ならないため、施工の早い段階で採用することと設置場所を決めなければなりません。
これが意外と決まらないものです。
また、セキュリティーを考えると、入るときはカードリーダー、出るときはセンサー感知のみ
という場合は、セキュリティーがかかっている側から自動ドアの下部の隙間から薄く長いものを
差し込むと反対側のセンサーを感知させてしまうため、自動ドアが開いてしまいます。
そのため、天井センサーに2段階感知するセンサーをつけ、進行方向(退出方向)に順に感知
しなければ開かない等の対応をしなければなりません。
②無目センサー、無目内蔵型センサー
このタイプは、自動ドアのエンジンボックスに取り付けるまた、内蔵されるため、壁内に配管は
不要で、施工的には簡易に取り付けが可能であり、またメンテナンスも容易です。
無目内蔵型は、特に意匠性を求めた場所に設置する場合に使われますが、無目をボックス内に入れるため、自動ドア自体の見込み寸法(厚み)が増えてしまい、また、コストもアップします。
セキュリティーに関しては、前出の天井付きと同様です。
③タッチ式センサー
扉に直接タッチスイッチを取り付けるタイプと壁に押しボタンスイッチを埋め込む場合があります。
前者は、縦長の丸みのあるスイッチでよく見かけられますが、通常、電池式のセンサーで電池の寿命が1年間程度であり、自動ドアのメンテナンス時に電池の交換が必要になります。
後者は、多目的トイレなどの入口に自動ドアに見られます。こちらは電気的には100V電源から取るため電池は不要ですが、施工時に壁埋込みの配管と埋込みボックスが必要になります。
セキュリティー面からは、タッチしなければセンサーが関知しないため、安全と言えます。
③非接触センサー
このタイプは、無目センサーや無目内蔵タイプのセンサーの感知範囲を自動ドアの扉ギリギリに
設定し、扉に「手をかざしてください」と書いたステッカーを貼って、そこに手をかざそうと扉ギリギリに出した手にセンサーが反応して扉が開きます。
また、近年では、近づけた手を感知するものも出てきています。
衛生面から、多人数の人が触れたスイッチに触れなくてもセンサーが働くものです。
病院の患者さんのエリアなどでよく使われます。使用するセンサーは前出の無目センサー
と同じです。
セキュリティーに関しては、前出の天井付きと同様です。
④フットスイッチ
これは、医療施設など、手術室や放射線関係の鉛入り扉の自動ドアのセンサーとしてよく使われています。ベットやストレッチャーごと患者さんを移動するしたり、両手にものを持った状態で、手が使えない状態で通過する自動ドアに取り付けます。
足技です。
フットスイッチは、壁に仕込む場合が多いので、施工面からは、取り付ける場所を早期に決める
必要があります。また、放射線関係の部屋に付ける場合は、フットスイッチの埋込みボックスの
遮蔽がきちんとなされているようにしなければなりません。
代表的な4つのタイプの特徴を上げましたが、設置する場所に応じて、センサーの特徴をよく理解してタイプを選定する必要があります。特に注意をしなければらないのが
「誤作動」と「感染」
です。
◎誤作動防止
廊下に面する壁に自動ドアがある場合は、自動ドアの前を通過するだけでセンサーが感知してしまい、人が通行しなくても開いてしまうため、タッチ式や非接触タイプが適しています。また、自動ドアのすぐ近くまで人が近寄ることが考えられる場所も同様です。
誤作動が考えられる配置
誤作動が起こりにくい配置
◎感染
不特定多数の人が触るタッチスイッチは、感染を考えると衛生的では有りません。周囲にスペースが少なく誤作動を配慮するのであれば、非接触タイプとするのが良いと思います。
自動ドアのスイッチを選定する場合は、周囲の人の「動線」と、通過する人の「手」の状態をよく考慮しましょう。
T.F
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