塩害の影響で金属が錆びる。
であるなら、ステンレス製にすれば問題ないのでは?
と考えるのが一般的だと思います。
ところが「秘技!現地現物確認」調査でステンレス製金属でも
錆びが発生している現状を目にしました。
なぜ錆びないはずのステンレスが錆びるのでしょうか?
ネットで調べてみると、錆びのパターンも色々あるようで
「全面腐食」「もらい錆」「粒界腐食」「孔食」「すきま腐食」「応力腐食」
とか出てきます。
では現地現物確認した例をいくつか見てみましょう。
これは海岸より200m程に位置する施設でエントランス庇下の銘板です。
このパターンが「もらい錆」と考えられますね。
ビスの材質はステンレス製だと思われますが、流通品は安価なSUS410、
SUS430あたりが使用されるので錆びの進行が早くビスの先行腐食から
接触する鋼板へのもらい錆びに発展したものと思われます。
これは海岸より500m程に位置する公共施設軒下の設備フードです。
こちらにはいろんな錆びパターンが見られるのではないでしょうか。
まず、ビス廻りの「もらい錆」
鋼板接合部の「すきま腐食」
曲げ加工部の「応力腐食」
全体的に「全面腐食」?若しくは「孔食」か?
これは海岸より1000m程に位置する公共施設の外部タラップです。
(鏡面仕上げです)
雨掛かりなので錆びは無いのかと思いきやあったのでビックリしました。
これが「孔食」のパターンなのかどうか?ちょっと分かりません。
他に雨掛かりのステンレス製品でヘアライン仕上げの物が錆びているのを
確認しました。
これはヘアラインの溝に海塩成分が付着し降雨でも洗浄しきれないことが
原因で腐食が進行したものと想像できます。
さて今回で押さえておきたいポイントは、
「ステンレス製品でも有効な塩害対策がなければ腐食は進行する」でした。
by MK
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