EVに関する法規は、意外と知らないものですよね。
ここで、建物構造に関わる法規を1件紹介します。
EVが中間階から始まる場合など、EVピットの下部に人が入れる空間が出来る事があります。
しかし、ピット下はEVの落下など、万が一のことを想定し、基本的には使用を禁止をしています。
基本的としたのは、ピット底を2重スラブにすれば利用の制限が緩和されるからです。
建築基準法及び同関連法令「昇降機技術基準の解説」2014年版では、
1.ピット床を二重スラブとし、釣合いおもり側にも非常止め装置を設ける。
(図-(令129.7)-1(a))
2.ピット床を二重スラブとし、釣合いおもり側直下部を厚壁とする。
(図-(令129.7)-1(b))
3.エレベーター1基分のみのピット下を人の出入りが極めて少ない物置、ポンプ室等に使用するもので
そのポンプ室等の出入口側と反対側に釣合いおもりを設ける場合は、一重スラブとすることが出来る。
なお、出入口の戸は施錠装置を有する構成、その他の金属製とする。
(図-(令129.7)-1(c))
とあります。
建築基準法及び同関連法令「昇降機技術基準の解説」2014年版 抜粋
ここで気をつけなければならないのが、
2重スラブにすればどの用途でも利用できる
ということではありません。人が常にいる居室には出来ないのです。
ピット下部の部屋の利用は、特定行政庁に建物ごとに確認をすることが必要です。
ただし、ピット床のひとつ下の「ピット床下部の直下階」の利用は、2重床とすることで
制限を受けなくなります。 T.F
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