Revit リンクモデルのつまずきポイント①～モデルの集計～

大きな規模の物件の場合、ひとつのrvtファイルで作業しているとモデルが重くなるため、ファイルを分割することがあります。

分割するパターンは色々ありますが、今回は下図のように、

「階でファイルを分割して、シート発行用のrvtファイルにリンクをする」

というモデルの構成パターンのときに出くわしたつまずきポイントについて、３回に渡って直面した問題と対応策について紹介していきます。

1回目は、モデルの集計についてです。

問題

～リンクモデルの要素が一覧表に出てこない～

リンクモデルでない場合、集計表で要素を集計することで、建具表や仕上げ表を作成できますが、シート発行用のrvtファイルで、集計表を作成し、フィールドを設定してもなにも表示されません。

解決法

原因はいたってシンプルです。フィールドの編集画面の下部に、[リンクにある要素を含める]という項目にチェックが入っていなかったためです。

これにチェックを入れると、ちゃんとリンクモデルの要素が表示されました。

ついでに２つTipsを。

1.表示するリンクモデルの選択

リンクモデルが複数あり、表示するリンクを選びたい場合は、[表示/グラフィックスの上書き]で選択することができます。

2.プロジェクトパラメーターのコピー

リンク元にのみプロジェクトパラメーターがある場合、シート発行用ファイルの集計表にはそのパラメーターを出すことができません。

プロジェクトパラメーターをいちいち追加するのは大変ですが、リンク元の集計表を、シート発行用のファイルにコピーすることで、一括でパラメーターを追加できます。

↓リンク元のみにあるプロジェクトパラメーター

まず、リンク元とシート発行用のrvtを同時に開いて、リンク元側のプロジェクトブラウザで、コピーしたい集計表を選択して、[修正タブ＞クリップボードにコピー]を選びます。

このとき、シート発行用の集計表と名前が被らないようにする必要があります。

続いて、シート発行用ファイルの適当な平面ビューを開き、[修正タブ＞クリップボードから貼り付け]を選ぶと集計表をコピーできます。

シート発行用ファイルの集計表のフィールド編集画面を開くと、プロジェクトパラメーターがちゃんと追加されています。

今回は初歩的な内容でしたが、最初に直面したときはなにも要素が表示されず焦ったので紹介しました。

次回のリンクモデルシリーズは、壁芯と寸法についてです。

R.O