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2023年3月31日金曜日

ArchiCAD_まわり段のある階段の作成

ArchiCADでまわり段がある階段の作成方法です。

今回はこのように片側だけに段がある階段を作成してみました。


まわり段が均等に入っていれば、「ワインダー等角度」や「ワインダー均等踏面」を使って一筆で階段を作成できそうですが、、、

残念ながら片側のみのまわり段はうまく作成できませんでした。



そこでこのように階段を分割して作成してみました。

踊り場も上手くつながらないときは、スラブで作成したりします。

実物件ではそんなケースも多いのではないでしょうか。



まわり段の部分は「ワインダー等角度」で作成しています。



図のように基準線の長さを同じにしておくと、ちょうど45度でコーナーの位置に段が来てくれます。



基準線の長さが異なると段の位置がこのようにズレます。



踏面の形状は階段の編集画面から境界を変更することができます。



階段がうまく作成できない場合は、いくつかのパーツに分けて作成すると良いかもしれません。

実物件でCADを下絵にトレースするときは、まわり段など最初に作りにくい部分を作成し、

後で直線階段踊り場を付け足していくと調整しやすいと思います。



TM

2023年3月30日木曜日

Revit_まわり段のある階段の作成

Revitでまわり段がある階段の作成方法です。

竪穴の干渉確認や2次部材の検討用にある程度は階段の形状が欲しいところですよね。

今回はこのような階段を作成してみます。

階段編集画面で見ると、こんな感じで分けて作成しています。

平面で作業するとどの部分を編集しているのか分かりにくいため、

意図しない部分を編集してしまっていることがあります。

そういった場合は、3Dで選択してから平面ビューに戻るのがおすすめです。


まず階段部分を直線階段で普通に作成します。

階段編集画面で階段を選択し、「変換」をクリックします。


すると「スケッチを編集」が有効になりました。


踊り場に段がある場合でも「スケッチを編集」で、

階段の境界パス蹴上の線をこのように柔軟にスケッチすることができます。



ここにフラットな「踊り場」部分を追加して、残りの階段も作成していきます。



階段部分は一度直線階段を置いてから「スケッチを編集」で調整する方がやりやすいかもしれません。


最後にもう一度「踊り場」を追加して完成です。


ササラまではなかなかきれいに納まりませんが、こんな階段も作成できますよ。


階段コンポーネントでうまく作れないという場合は、「スケッチを編集」をお試し下さい。


TM


2023年3月29日水曜日

Revit_プロファイル編集画面でdwg線分を取り込み

プロファイルの編集画面でちょっとした断面の形状を作図するのが面倒、

dwgファイルから取込みたいというときはないでしょうか。

ファミリで予めプロファイルを作成しておいて選択するという方法もありますが、

今回は直接読み込んだ線でプロファイルを作成してみます。


まずは、取り込みたい線だけを作図したdwgファイルを用意します。

(原点に合わせて作図しておきます。)



このとき、dwgの時点で線がきちんと閉じているか線が重複していないかを確認しておくのがポイントです。

プロファイルや床、天井の境界として使いたい場合に上記のようになっていると、延々エラーが出てしまいます。。。


インプレイスなどのプロファイル編集画面で、dwgデータを読み込んでみます。

「CADリンク」「CAD読込」はアクティブになっていますね。



早速「CAD読込」で、dwgデータを読み込みます。

原点に合わせて作図しておいたので、「手動-基準点」で配置します。

「自動-」で配置するとプロファイルを描画する場所から外れてどこに行ったか分からなくなるので、「手動-」で配置するのが良いと思います。



このように線が取り込まれました。



プロファイルファミリを用意するほどでもないんだけどな、というときはお試しください。


また、床や天井の境界を作成するときも「CAD読込」は使えますので、こちらもお試しください。

以前折上天井のラインがスプラインで、「選択」で線が取得できないことがありました。

そんなときにもスプライン線のdwgデータを直接読み込んで境界を描画しました。






TM

2023年3月28日火曜日

Revit_ドーム付の斜め天井を作成する

Revitでドーム付の斜め天井を作成する方法です。

あまり事例は多くないと思いますが、天井が立体的なデザインとなっている場合は、何か作成のヒントになるかもしれません。


まずは斜めの天井を作成します。

床で勾配をつけることは多々あると思いますが、天井にも勾配矢印」がありますので、

境界を作成するときに使ってみて下さい。

勾配の値も矢尻・矢先レベル」で任意に調整できます。



断面で見るとこんな感じで斜めの天井が作成されました。


さらにこの上にドーム状の天井を付け足してみたいと思います。

ドーム部分はインプレイスで作成しています。


下準備として平面ビューでドームの軸を作図する参照面を作成しておきます。

(※断面ビューもちょうどドームの中心を通る位置に作成しておきます。)



もうひとつは、断面ビューでドームの軸となる補助線を斜め天井と垂直になるように作図しておきます。


「インプレイスを作成」で天井を選択し、名前を入力します。

ドームの作成には「回転」を使います。

「作業面」は、先程作成した参照面を選択します。



断面ビューで先程の補助線をなぞって軸線を作成します。

プロファイルを図のように作成して、360度まわるように設定します。



これでドーム天井部分が追加されました。

3Dで切断してみるとこんな感じになります。




TM

2023年3月27日月曜日

Revit_ワークセットごとに色分け表示

Revitでワークセットを設定する場合に、ワークセットごとに色分けしてチェックする方法です。

入力途中ではワークセットの設定を忘れてしまいがちなので、最後の変更漏れの確認に良いと思います。

今回は意匠モデルの中に天井の下地鉄骨を入力してみましたが、ワークセットを分けて「検討用」としました。

今まで使う機会がなかったのですが、ビューコントロールバーから色分け設定ができます。



「ワークシェアリングの表示と設定」で色とカラー表示/非表示を設定し、「ワークセット」をオンにします。


すると、このようにワークセットごとに色分けしてくれます。



戻すときは、ビューコントロールバーから「ワークシェアリング表示をオフ」にするだけでOKです。

あくまでも一時的な色分け表示ですが、確認用にご活用下さい。


TM

2023年3月24日金曜日

Revit_Dynamoで寸法を作成する

今回は寸法を作成するノードをご紹介いたします。



寸法は「Dimension ByReferences」で作成することができます。必要な入力は下記です。
①view…寸法を配置するビュー。
②line…寸法の位置。
③references…寸法で参照する箇所のリスト。
④dimensionType…寸法のタイプ。




壁の寸法を取りたい場合は、下記の通りです。
①アクティブビューを取得。
②線分を取得しlineに変換。
③壁を取得しreferenceを取っています。(変換にはGeniusLociのElement Referenceを使用)
④寸法のタイプを取得。




また特定の参照面(柱のフカシなど)のreferenceを取りたい場合は、「GetReferenceByName」メソッドを使用すると良いと思います。
https://www.revitapidocs.com/2022/d44a95cc-f2c7-1fa9-9180-fefed6d70ed6.htm





ぜひご活用ください。





R.Y



2023年3月23日木曜日

Revit_DynamoPlayerでスイッチを作る

複雑な処理を実行するとき、DynamoPlayerでスイッチが表示されるように設定しておくと便利です。



Dynamoでの設定方法は下図の通りです。
「Boolean」を配置し右クリックで入力をONにする(名前は分かりやすいものに変更しておくと良いかもしれません)
・PythonScriptに下記のコードを記入
→IN[0]がtrueのときにデータを後の処理に渡し、falseの時にはそこでデータを止めます。
・IN[0]に「Boolean」を繋げ、IN[1]に入力のデータを繋げてください。





実行するとtrueの時はデータを出力され、falseの時にはデータは出力されていません。





3通り以上のスイッチを作りたい場合は下図の通りでです。





ぜひお試しください。





R.Y

2023年3月22日水曜日

Revit_Dynamoで天井を作成する

天井を作成するAPIをご紹介いたします。
内容はRevit API Docsに書かれています。



天井作成にはCeilingクラスのCreateというメソッドを使用します。
実行には下記の四つの入力が必要です。
①Document…開いているPJのオブジェクト
②IList(CurveLoop)…閉じた線分
③ceilingTypeId…天井タイプのID
④levelId…レベルのID




今回は下記のように処理を作成しました。
①Document
→DocumentManagerから取得。
②IList(CurveLoop)
《部屋》のアウトラインを取得し、ScriptでCurveLoopを作成。
③ceilingTypeId…天井タイプのID
→「ElementType.ByName」で天井タイプを取得し、ScriptでIDを取得。
④levelId…レベルのID
→「Levels」でレベルを取得し、ScriptでIDを取得。




部屋を選択し実行で作成できます。効率化に繋がるのではないでしょうか。






R.Y

2023年3月20日月曜日

Revit_Dynamoでドアとホスト壁の関係を調べる

FamilyInstance.GetHost」を使用することで、ドアのホストとなっている壁を取得することができます。



下図では「All Elements of Category」でPJにあるすべてのドアを取得し、「FamilyInstance.GetHost」でそのホストとなっている壁を取得しています。





このホスト関係を活用すれば、防火扉のホストが防火壁となっているかを、dynamoでチェックすることができます。(ネーミングルール等で防火扉と防火壁を判別できるようにしていることが前提です。)



例外的に、防火壁がホストになっていないことがあります。(竪穴周り等)
その時は、「Element.BoundingBox」と「BoundingBox.Intersects」を使用し、防火壁と干渉しているかチェックが良いと思います。
「Element.BoundingBox」…要素の周りに四角形のboxを配置
「BoundingBox.Intersects」…そのbox同士が干渉しているか判定




他にも活用法がありそうですので、ぜひ試してみて下さい。





R.Y

2023年3月17日金曜日

柱梁接合部分のUT検査とダイヤフラム間寸法

鉄骨製作図の確認を進めています。
梁段差による柱梁接合部分のダイヤフラム間寸法について、
溶接部のUT検査が可能な必要寸法があることを
Fabさんに教えてもらいました。


溶接部のUT検査は射角探傷が一般的で、40度から70度の
屈折角の射角探触子が使用されているようです。
基本を射角70度で検討するとよい、、、とのことで
UT検査ができるダイヤフラム間寸法は、
コラム厚さや板材厚さにとても関係し
下記のような図と表であらわすことができます。


今までは、UT検査ができるダイヤフラム間寸法
たぶん150mm程度、、、と思っていましたが
少し詳しくわかったかな、と思います。
また勉強できたことなどを紹介したいと思います。

T.N

2023年3月16日木曜日

昇降機技術基準②

昇降機技術基準①の続きですが、エレベーター出入口の

停止階が多い(急行ゾーン)ため、2階に昇降路救出口を

計画することが決定し製作図修正準備を進めようと

思いましたが、2階の室が「特高電気室」であり、

昇降路救出口をこの階に計画して良いのか、、、を

再検討をしてみました。

EVメーカーさんに教えてもらった「昇降機技術基準の解説」

再確認してみると「昇降路救出口に設ける部分が、

例えば耐力壁等で建築物の構造上救出口の設置が困難な場合、

特殊用途の部屋等特定の者以外が立ち入ることが好ましくない

場所であるとき、あるいは救出活動を行うことが極めて困難な

場所である場合等で、やむえないと判断されるときは、

必ずしも上記間隔で設置しなくてもよい」と記載がありました。


建築確認検査機関に問い合わせたところ

・特高電気室ではエレベーターが着床し救出活動には

 危険と判断し、2階の昇降路救出口を設置しなくてよい

と打合せをすることができました。


一旦は「2階に昇降路救出口を設置」で進めようと

思いましたが、もう一度見直してみて正しい計画

できて良かったと思います。


T.N

2023年3月15日水曜日

昇降機技術基準①

エレベーター製作図確認や照合、鉄骨下地対応を

進めていますが問題点の確認のため、

「昇降機技術基準の解説」という

建築基準法における昇降機の技術基準に関する

解説書があるのをEVメーカーさんに教えていただきました。

7階の建物でエレベーター出入口の停止階が

1階、4階、5階、6階、7階で計画されていましたが

(2階、3階は不停止階)

今回勉強できたことは、「エレベーターの運行階の途中に

出入口のない階床があり、その数が多い(急行ゾーン)

ときには、昇降路救出口をその下端が10m以下の間隔で

設けること」「この救出口の戸の大きさは開口部幅が

0.75m以上、高さ1.2m以上とし、防火区画の基準に

適合した防火設備のものとすること」と記載がありました。

階高から2階に昇降路救出口を計画することが決定し

製作図修正準備を進めようと思いました。

【次回_昇降機技術基準②へ】


T.N