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2020年9月30日水曜日

非常用侵入口を見ました

 非常用侵入口は外壁のデザインが制約されることやコストがかかるために

ほとんどの建物で代替侵入口にしていると思っていましたが、街中を離れ

郊外に目を向けると、意外に採用されていることに気が付きました。











規定通り、忠実に作られていました(あたりまえですが)











ここで少し心配になったことは、

2階部分に大きく張り出した庇があってはしご付き消防車はかなり離れた

所に設置しなければ侵入口に届かないのでは?ということです。


でも、心配無用でした。
消防署によっては、屈折はしご付消防車












という優れた車両を装備している所もあるようです。












これなら大丈夫ですね。

MK



2020年9月29日火曜日

山留の切梁を無くす検討

 地下工事の計画をするときに山留の切梁が無くなればすごく

楽になるのになぁ、と思ったことはないでしょうか。


そんな悩みを解消する1つの方法です。


山留(シートパイル)の外側を切梁にかかる荷重と同じ力で

引っ張ることで切梁を無くせます。















このように外側にもシートパイルを施工しタイロッドで緊結を
します。
それなりの広い敷地が必要ですが、掘削側の作業性がとても向上
します。
また地下水位が高い場所でも2重の止水壁が形成されて出水量を
軽減することができます。

MK

2020年9月28日月曜日

コンクリートの収縮変形に注意する部位

 コンクリートの収縮変形の要因として一般的には
①コンクリートの乾燥収縮
②セメントの水和熱による温度変化
③気温の変動に伴う温度変化
が挙げられますが、
その中で、セメントの水和熱による温度変化に起因する
有害なひび割れはマスコンクリートの場合に検討します。

マスコンクリートの定義は、
「マスコンクリートの温度ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説」
(日本建築学会2008.2 発行)で、部材断面の最小寸法が大きく、
かつセメントの水和熱に起因する温度上昇によって有害なひび割れが
発生するおそれがある部分のコンクリートのことをいう。とされて、
厚さの大きいベタ基礎(マットスラブ)のことなのですが、
解説文では、有害なひび割れが発生する目安となる部材寸法は、
壁の場合80 ㎝程度であるが、
コンクリートが富調合である場合や、外部からの拘束が極めて大きい
場合などでは、それ以下でも注意が必要であると記述されています。

つまり壁であっても壁厚が厚い場合は注意が必要ということです。

外部からの拘束が極めて大きい場合というのは、
壁の高さと長さの比率の影響が大きく、比率(壁高さ/壁長さ)
が小さいほど拘束度が大きくなります。

 


 

 

 

 

 

 

 

このように、壁より先行打設されたマットスラブ厚が大きく
長い壁が拘束されている場合は注意が必要です。

MK

 

2020年9月25日金曜日

Revit ファミリの表示/非表示をパラメータでコントロール

 今回はRevitのファミリパラメータを使用した表示/非表示のコントロール
ついてご紹介します!

例として一つの梁タグファミリで「符号のみ」と「符号+レベル」の
2パターンをタイプで切り替えができるタグを作成します!


①「符号のみ」と「符号+レベル」を設定したラベルを2つ作成します。
(※画像は分かりやすいように位置をずらしています)


続いて表示/非表示をコントロールするパラメータを作成します。
②「ファミリ タイプ」の「新しいパラメータ」から下図のように2つパラメータを作成します。


次に①のラベルが②のパラメータに連動するように関連付けをします。
③片方のラベルを選択して「表示ーファミリ パラメータの関連付け」から
 ②で作成した該当するパラメータをそれぞれ選択します。


関連付けが設定されると「表示」がグレーアウトします。


次にファミリのタイプを作成して表示の切り替えができるように設定します。
④「ファミリ タイプ」からタイプを作成してそれぞれのタイプで
 ②で作成したパラメータのチェックボックスのON/OFFを設定します。
 (チェックボックスは「ON:表示」、「OFF/非表示」です)


最後にファミリ編集画面のプレビューでの確認
プロジェクトにロードしてからの確認を行って完了です!
(プレビューの表示オフで重なっていてもオンの時に重なっていなければ問題ありません)

【ファミリ編集画面で確認】


【プロジェクトにロードして確認】

今回のパラメータを使用した表示/非表示のコントロール方法
タグだけではなくソリッド線分塗潰し領域ネストしたファミリなど
さまざまな要素に使用できます!

是非ご活用下さい!


NF

2020年9月24日木曜日

Revit ファミリで形状ハンドルを表示(3Dビュー)

 前回「Revit ファミリの参照面と参照線(形状ハンドル)」で
ファミリの参照面/参照線形状ハンドルについてご紹介しました。

今回は意図しない箇所にスナップしないように参照線を入力した
ファミリの作成方法をご紹介します!



ポイント参照線入力と寸法(パラメータ)の押さえ方です!
ファミリを作成する時、参照面参照線はデフォルトで配置してある
参照面を「描画-選択」で入力することが多いと思います。


今回はジオメトリの大きさに参照線が連動するように
描画ー長方形(線)」で参照線を入力します。
そしてその参照線寸法をコントロールするパラメータ
ジオメトリを位置合わせでロックします。


続いて正面ビューで高さ方向の参照線パラメータを入力します。
上部と下部参照線を入力しますが、その参照線長さにも
W(またはD)のパラメータを設定して完了です。
(高さ方向のジオメトリを位置合わせロックもお忘れなく!)

※画像はジオメトリを非表示にしています

参照線パラメータが設定されていると3Dビューでも表示されます。


上部と下部参照線長さのパラメータは設定せずに短い参照線でも
特に問題ありませんが、端点にスナップが効いてしまうので注意しましょう。


このように参照線を意識することで意図しない箇所にスナップしない
形状ハンドルを表示させたファミリを作成できます!

是非ご活用下さい!


NF

2020年9月23日水曜日

Revit ファミリの参照面と参照線(形状ハンドル)

 今回はRevitのファミリ参照面参照線それぞれで作成した時に
どんな違いがあるのか試してみました!

試してみたのは下図のような単純なBOX形状です。
W x D x Hそれぞれ参照面または参照線寸法をコントロールするパラメータ
位置合わせでのロックを設定しています。
また参照面参照線参照「参照なし」以外に設定する必要があります。




それぞれプロジェクトにロードして確認すると。。。


それぞれ平面ビュー、断面/立面ビューでは形状ハンドルが表示されましたが、
参照面ファミリは3Dビュー形状ハンドル表示されませんでした。

3Dビューで形状ハンドルを表示させたい場合は、参照線で作成するのが良さそうです!

ここで1点注意することがあります!
参照線で作成したファミリは移動コピー2点間を計測を使用する時に
ファミリ内で作図した参照線スナップが効いてしまいます。
(下図はジオメトリより参照線が大きい場合)


なので要素が混在している範囲などで意図しない箇所
スナップしてしまう可能性があります。

次回は意図しない箇所にスナップしないように参照線を入力した
ファミリの作成方法をご紹介します!

是非ご活用下さい!


NF

2020年9月18日金曜日

Revit 断面線の表示


ワークシェアリングで複数の人が一つのプロジェクトを扱うとき、平面ビューに他のメンバーが

作った断面線がたくさん表示されていて見づらいことありませんか?

そんな時は下記のようにフィルタを活用すると便利です。


①自分の作成した断面に自分の名前を付けておきます。


②フィルタウィンドウを開いて、画像のように設定します。


③平面ビューのフィルタ設定を開いて、②で作成したフィルタを追加してチェックを外して完了です。


ぜひお試しください!

hashi

2020年9月17日木曜日

Revit パラペットのアゴをタイププロパティで管理する方法

パラペットのアゴを壁ツールの「壁スイープ」から作成している方も多いかと思いますが、 今回はタイププロパティで管理する方法をご紹介します。


①アゴ形状のプロファイルをあらかじめ作成しておきます。

プロファイルの作成方法は過去の記事を参考にしてください。

Revit プロファイルを使って折版屋根を作る


②アゴを取り付けたい壁のタイププロパティを開いてアセンブリの編集画面を開きます。


③「プレビュー」を選択して、ビューを「断面図:タイプ属性を修正」にします。
 そうすると「壁スイープ」が選択できるようになります。


④壁スイープウィンドウを開いて、プロファイルをあらかじめ作成しておいたものにして、
 オフセット値などの設定をして完了です。

手間でいうとあまり変わらないですが、誤ってアゴだけ消えてしまったりしないのが良い点ですね。

状況に応じて試してみてください!

hashi

2020年9月16日水曜日

Revit ピットをマスツールで入力

モデルにピットを入力する際、マスツールを使用すると便利なのでご紹介します。


①「インプレイスマス」ツールを選択してマスの名前にピット名を入力します。


②マスを配置したい部分にパスをスケッチして 「ソリッドを作成」で高さを調節した後「マスを終了」でマスエディターを閉じます。


③「ジオメトリの切り取り」で基礎や基礎梁と重複している部分を切り取ります。


④「マス表示 ビュー設定」を選択して、マスの見え方を表示グラフィックの上書きで調整する。

以上で完了です。

マスの容積は集計表で出せて、マスタグを作成すれば図面にタグを出すことも可能です!

ぜひお試しください!

hashi

2020年9月15日火曜日

Revit 参照面を使用した吹き抜けの入力


吹き抜け部分はプラン変更があるとそれに合わせて、スラブや下の階の壁、手すりなどを修正しなければならないので手間がかかりますよね。

そこで、参照面を使用した吹き抜けの管理の方法をご紹介します。

①まず吹き抜けのラインに参照面を配置します。

※この時「吹き抜け_北側」など参照面に名前をつけておくと管理がしやすいです。

②作成した参照面に スラブ・下の階の壁・天井・平面詳細用の線分などを位置合わせしてロックをかけます。(スラブの場合境界線を参照面に位置合わせする。)

この方法で吹き抜けを作成しておくと吹き抜けのラインが変更になっても、

参照面を移動するだけで、ほかの要素も追従してくるので便利です。

hashi

2020年9月14日月曜日

Revit 風除室屋根の作成

下図のような風除室屋根はよく見かける形状だと思いますが 屋根と壁(+壁の造作材)で簡単にモデリングすることができたのでご紹介します。
①まず上部の鋼板の部分は勾配をつける必要があるので屋根ツールで作成します。 ②溝の部分は下の断面図のように壁と壁の造作材で作成します。
溝の部分を壁ツールで作成することで上部の鋼板にアタッチできるので簡単に表現できますね! ぜひお試しください! hashi

2020年9月11日金曜日

モデルから算出した土量について

 ブログ内でモデルから土量を算出する方法

いくつかアップしています。

せっかく算出した数量を使うにあたって

注意している事があるので紹介したいと思います!


モデル上で掘削した10mx10mX1.0m=100m3を

場内に置いた時には、大体

10mx10mx1.2m=120m3になります。

土は掘削すると膨らみます!


逆に場内に置いた10mx10mx1m=100m3は

埋め戻しに使える数量は、大体

10mx10mx0.8m=80m3になります。

なので、運搬すべき土量や仮置きすべき土量は

モデルの数量に””土の変化率””を加えて計画する必要があります。

※土質によっては2倍近くになったりするので数量の扱いには注意が必要です!!


T.A

2020年9月10日木曜日

折板屋根の風圧力(負圧)について

 折半屋根が強風により飛散する事例が時折あるのですが、

これは屋根面に負圧の風荷重が掛かったと考えられます。


それを引き起こす原因として、強風で窓ガラスが割れて室内に強風が吹き込むことで

屋根を押し上げてしまうことが一般的には考えられるのですが、他にも軒先の面戸が

強風で内側に倒れることで出来た隙間から風が室内に侵入し屋根に負圧を掛けることも

あるようです。




折板屋根を固定するには、正圧方向の荷重に対し下地鉄骨やタイトフレームがありますが、





負圧に対しては、固定金具部分のピンポイントしかなく、この部分の強度が負圧に対し
有効な部材になります。
よってこの部分の強度や固定方法については十分に確認する必要があります。

MK

2020年9月9日水曜日

PC版(プレキャスト・コンクリート)の決め方

PC版(プレキャスト・コンクリート) は建物の外壁や床版など建築生産の工業化として

よく採用されています。ここでアリーナの観客席床PC版を例に、計画の意図からPC版を

確定していく考え方の流れをご紹介します。

大まかな流れは、
 ・各PC版に要求されてる大きさと強度
 ・各PC版の重量と諸外力をささえるファスナーの強度と位置
 ・各PC版を受ける鉄骨下地の強度と位置
 ・各PCのファスナーと鉄骨を繋ぐ架台の強度と位置
を順番に確認をしていくことです。 

①観客席の椅子のタイプ、大きさを確認

 各観客席のグレード毎に、近年の人の体形や快適な観覧席の大きさが考慮された

 前後左右の座席寸法になっているかを確認。

②それぞれのグレードの客席のエリアを確認

 高額な料金の観客席が良い眺望の場所になっているか、他のグレードとの差異が明確で

 あるか等を確認。

③通路・階段の幅・高さを確認

 各観客席に通じる通路・階段の幅が基準を満たしているか確認

 階段の寸法も一定の蹴上寸法となっているか確認。

④それぞれの席からのサイトラインを確認

 各基準などから各観客席のサイトラインが確保されているかを確認。

         (一般社団法人アリーナスポーツ競技会 「アリーナ標準」による)

⑤PC版の割付を確認

 1枚のPC版に何席が乗るかで総人数の重量を確認。

 階段をPC版の上にコンクリートで制作する場合は重量がかさむため、割付で階段を

 含むか否かを確認。

⑥PC版の種別の確認

 ⑤によるPC版強度による違いや形状の違いで何種類のPC版があるかを確認。

⑦ファスナーの種類を確認

 PC版の種類により総荷重が変わる。荷重が変わるとファスナーの種類も変わるため

 ファスナーの強度を確認。

⑧鉄骨受け梁の確認

 受け梁のメンバーがPC版の総荷重に耐えうる強度になっているかを構造確認。

 PC版と梁のクリアランスがファスナーを設置できるクリアランスとなっているか確認。

⑨ファスナー架台の確認

 架台がPC版の総重量に耐えうる強度となっているかを構造確認。

 架台の高さによる梁のねじれのが考慮されているかを構造確認。



PC版の種別やファスナーはある程度共通化されている場合もありますが、一番条件の

悪い部分が想定範囲か否かを確認するこが大切ですね。

                                  T.F

2020年9月8日火曜日

ArchiCAD 掘削影響範囲の見える化

以前のブログで掘削法面モデルを作成し、モデルから
土量算出を行うことについて いくつか載せていますが、

 (ArchiCAD 掘削法面モデル作成:

今回は、掘削法面モデルを作成するために入力していた
斜め「壁」の 少し違う使い方を紹介してみたいと思います☆ 

 既存の建物を解体してから、新しい建物を建てる場合、

 敷地境界際の状況を事前に確認すると思いますが、

 その際に「」モデルを使ってみます。 

 解体する既存の建物が、敷地境界そばにある場合、

 斜めの「」をモデルに入力することによって


既存基礎躯体解体の際の掘削影響範囲を見える化することができます。

 掘削範囲が、境界際の側溝に影響してくることが

見えてきますね!

 ⇒「解体の際には山留が必要になってくるのではないか?」

 ということを関係者でモデルを見ながら

話ができるようになります☆ 

 解体が必要な既存埋設物なども同様です。

 こちらも、山留などの対策が必要になりそうですね。

 斜めの「」を使って、掘削影響範囲の見える化

 解体が絡む案件などで、よかったら試してみて下さい☆

(※土の状況、埋設物の深さなど、現場の状況によって、
  入力する壁モデルの角度の調整が必要です☆)

 Y.S

2020年9月7日月曜日

Excelで複数のウィンドウを表示

Excelを使用していてシートの数が多くなりすぎてしまった時に、

Excelで1つのデータのシートを同時に複数表示させる方法です。

シート数が多くて入り切れていない、、

表示させる方法はは、【表示】タブの【新しいウィンドウを開く】を選択するだけです。


すると同じデータ名で語尾に1と2が付いたデータが2つ表示されます。


このように並べれば、複数のシートを同時に見ながら作業できますね。


この2つは同じデータなので、片方のウィンドウで行った変更がもう片方のウィンドウに反映されます。

また片方のウィンドウを閉じればデータ名は元に戻ります。


J.N