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2023年11月30日木曜日

剛接合とピン接合の違い

剛接合とは、「部材同士を一体化する接合方法」ですよね。

柱と梁を剛接合する構造形式がラーメン構造です。

ラーメン構造は、柱と梁を一体化(剛接合)することで、

抵抗する構造形式です。

柱と梁(大梁)には曲げモーメント、せん断力、軸力が発生します。

ブレース構造に比べ、合理性では劣りますが、ブレースを入れる必要が無い分、

空間を最大限利用できるメリットがあります。



ピン接合
とは、「一体化はしないが、部材同士を留める」接合方法ですね。

構造的にいえば、接合部が回転し、曲げモーメントを伝えません。

接合部に曲げモーメントが発生しないことは、簡単で明快な構造設計が可能です。

地震力を負担しなくて良い小梁などの二次部材はピン接合にします。

他にも間柱や耐風梁など、あえて曲げモーメントを伝えたくない箇所には

ピン接合を採用します。

ブレース構造はピン接合で成立する構造形式で、軸力のみ発生するので

合理的な設計が可能となります。




sakamoto

2023年11月29日水曜日

空調設備の種類

空調方式はボイラや冷凍機などの熱源をどこに置くかによって

中央熱源方式(セントラル空調方式)と個別分散熱源方式(パッケージ方式)に

分けることができますね。


中央熱源方式は、蒸気圧縮式冷凍機や吸収式冷凍機、ボイラなどの熱源を機械室

などに集約して、一箇所でコントロールします。

熱源機が集まっているためメンテナンスがしやすく、冷温水を利用して空気を

温度調節するため、設計自由度が高い方式です。 

始業時間と終業時間が大体同じくらいである1フロア300坪を超えるような大規模な

オフィスビルでよく採用されます。




個別空調方式は、ヒートポンプ技術を使い冷媒で空気を冷却・加熱する方式で、

熱源を分散させ空調を必要とする各階や部屋毎に空調機を設置します。 

フロアや部屋ごとに個別に温度調整等ができるのが特徴で、使用時間帯や適切な温度が

様々な業種が入居するテナントビルに適している方式です。

建築物衛生法においては、空気を浄化(空気清浄、換気)し、温度・湿度・流量(気流)を

調整する機能を備えたものだと定義されており、中央熱源方式はこの条件を満たして

います。




個別空調方式である一般的なエアコンは、浄化いわゆる換気は含まれていない

ため、定期的に換気を行いましょう。


sakamoto

2023年11月28日火曜日

LED照明のメリット・デメリット

 自宅を建ててから約10年が経ち、LED照明の電球を交換することが

多くなってきました。

LED照明の寿命は40,000時間程度と言われており、10年程度は交換が不要との

考え方から、照明器具一体のものもあります。



私の場合は「照明器具を10年で替えたことないしな・・・」との考えで全て電球交換

できるもので選択しました。

LED照明のメリットは下記のようなものがあります。

・寿命が長い

・消費電力が少ない

・衝撃に強く壊れにくい

・低発熱・赤外線フリー

・虫が寄り付きにくい

・瞬時に明るくなる

・環境に優しい



逆にデメリットは下記のようながあるようです。

・重たい

・暗く感じる場合もある

・熱に弱い


メリットの寿命が長いことや消費電力が少ないことが大きなメリットとして

知られていますが、低発熱のため空調負荷を低減することができるのも

大きいと感じています。

白熱電球を点けると部屋が暑くなりますよね。

LED照明の場合はそれを感じないと思います!


sakamoto

2023年11月27日月曜日

土間コンクリートとスラブの違い

 土間コンクリートとスラブの違いやメリット・デメリットについて、

おさらいしましょう。


土間コンクリートは地盤に支えられたRC床ですよね。



地盤に力を伝達するので通常は地盤改良を行います。

最大のメリットは基礎躯体のコスト削減です。

工場や倉庫、スーパーマーケットなど、建築面積が大きな建物でも、

外壁を支持する腰壁がある外周部のみに基礎梁があり、

中央部は独立基礎と最小限の基礎梁にすることができるので、

コスト面のメリットは大きいですね。

また、土間コンクリートの配筋は基本的にはひび割れ防止程度になります。

デメリットは沈下とそれに伴うひび割れでしょうか。

土間は沈下するので基本的には間柱のアンカーボルトなどを土間に定着させることは

できませんね。

また、腰壁など他の部位とは絶縁材を入れ、ひび割れ防止に3~4mピッチに

カッター目地などを入れる必要があります。


スラブは下部が埋戻しであっても地盤の上に浮いていると考えるので、

大梁・小梁が必要になります。




sakamoto

2023年11月24日金曜日

Revit_円形階段の作成方法

 エントランスなどによくある丸い階段の作成方法についてです。




1.階段ツール、スケッチを作成から作ります。





2.境界と蹴上の線を作成します。



境界の線(緑)がつながっていると無効なスケッチですという
エラーが出てしまうため赤枠部分を下図のように欠きこみました。




▽緑の境界線をつなげた場合に出るエラー


一番短いエラーが出ない線分は7.9mmでした。
それ以上短くするとエラーが出て作成出来ませんでした。



完成しました。
           




試しにらせん階段で作成してみましたが
2Dで見ると上手くいっていても、3Dでみると形状が成り立ちませんでした。


    
▽らせん階段ツールで作成した円形階段(2D)




▽らせん階段ツールで作成した円形階段(3D)




何らかの理由で思うような階段を作ることが難しいという場合は
床ツールで作ることも検討してみてください。
床ツールで作成でもよさそうな感じでした。



▽床ツールで作成した円形階段

J.O

2023年11月22日水曜日

bluebeam_オーバーレイで点の位置合わせが上手くいかない


bluebeamでオーバーレイを使用して重ね図を作成する際の点の位置合わせについてです。


(▽重ね図については下記をご参照ください

Bluebeam スキャンしたデータで重ね図を作成

Bluebeam 重ね図での点の位置合わせ





新旧で図の位置が違っていたので、点の位置合わせを使って

重ね図を作成しようと思いました。






位置合わせで点を配置してみたものの、なぜか白紙で出力されてしまいました。




しばらく試して原因がわかったのですが、位置合わせで選択する3つの点が

平行になっていたからでした。



点の位置合わせは点の距離で縮尺を設定して作成するため、

X方向とY方向の縮尺を決めるために点の配置をL字型にする必要があったようです。

一直線だとY方向の縮尺が正しく見られないから上手くいかないのですね。



上図のように点を配置したところ欲しかった重ね図が出力されました。




ちょっとしたことでしたが、なぜ・・・・・・と悩んでしまったので

同じような方の参考になればと思います。

J.O

2023年11月21日火曜日

Revit_ルーバー天井をマテリアルで表現

天井がルーバーのときの表現方法についてです。





ルーバーのように見せる方法は複数ありますが
今回は天井伏図を使用するのみだったため、
マテリアルのサーフェスパターンで表現しました。


1.天井のタイプを作成し、ルーバー用のマテリアルを作成します。





2.サーフェスパターンでルーバーの間隔にあったパターンを選択します。




天井伏図で見たときにルーバーのような平面になりました。


        



3Dのウォークスルーを使用する際などは3Dオブジェクトとしてルーバーを作成したほうが
よいですが、使用目的が伏図であればこのやり方で事足りそうです。




3Dでルーバーを作成する方法は以下の通りが挙げられます。
・梁システムを使う方法
・屋根ツールのガラス屋根を使う方法
・ファミリを作る

適した方法を選択して作成してみてください。



J.O

関連記事:

2023年11月20日月曜日

Revit_BIM360データの復元をすると以降のバージョンが消えてしまう



 BIM360で作業しているRevitモデルで、
数日前のデータを確認したいということがありました。



どこかにバックアップの履歴が残っていて、
現状のデータを維持しつつ閲覧する方法があれば・・・・・・と思っていました。

調べた中で、BIM360の機能の中に復元というものがあることを知りました。





クラウドモデルを管理→バージョン表示→アクションのところにあります。
同期時点で保存されたものが復元出来るようです。



しかし、恐ろしい事実がありました。



復元を押すと
"選択したバージョン以降の すべてのバージョンが
永久に削除されるリスクを認識しています。"
 とあります。



Autodeskの情報によると復元を押すと
復元したバージョン以降のファイルは削除されてしまうようです。

復元したとしても保存をしなければ元に戻せるのかと思いましたが
復元した時点で復元以降のデータはなくなってしまうようです。


間違えて実行してしまい、戻せなくなったら・・・・・・と考えるとゾッとします。
思い返すと、Revitに限らず復元機能のあるものは復元すると
元に戻せないことが多いですね。



今回はこの方法で数日前のデータを閲覧することは避けましたが、行うとしたら
モデルデータを複製して2つのデータを作り、
   ・引き続きモデルをするためのデータ
 ・復元して確認するためのデータ
  
を用意して閲覧する方法が考えられるかと思います。


やむを得ず使用する場合でも、最新のデータを失わないように
リスクを十分に理解して行う必要があります。


J.O

参考:Autodesk Support

2023年11月17日金曜日

ArchiCAD 間仕切壁の高さを確認

 先日、間仕切り壁の高さを確認したいなと思ったことがありました。
上面を減算したりしていたので、一般リストパラメータの「高さ」では確認できないため、
「壁最大高さ」で表現の上書きをして確認しようと思ったのですが、







「表現の上書き」には現状のままでは「壁最大高さ」がなかったため、
プロパティーマネージャーで追加することにしました。






プロパティマネージャーを追加して




再度、表現の上書きで追加しようと思いましたが、
追加できませんでした…
どうやら、追加できないようです…





表現の上書きはあきらめて
「検索と選択」をしてみると、「検索と選択」では追加することができました。





また、「一覧表」の条件にも追加することができました。







間仕切壁をクロップや減算したりしている場合は、
「検索と選択」や「一覧表」で確認すると確認しやすいかもです。




y-ito





2023年11月16日木曜日

Rhinoceros 選択オブジェクトのみをエクスポート

ArchiCADをメインで使っていて
減算とかするためにRhinocerosで作っているサーフェスを
取り込みたい
 ってことがよくあります。

全部のデータをArchiCADに取り込む必要がないときは、
選択しているものだけをエクスポートすると
簡単で早くできますよ。

方法は、Rhinocerosを開いて
エクスポートしたいオブジェクトを選択します。





「ファイル」から「選択オブジェクトをエクスポート」をクリックして
名前を付けて保存します。




保存したデータをArchiCADのアイコンに入れます。
(※Rhinoの原点とArchiCADの原点を合わせておくとよいです。)






ArchiCADを見てみると、選択したオブジェクトだけが取り込まれています。





オブジェクトの設定を開いて必要に応じて分割数(滑らかさ)を変えるとよいと思います。





そのあとオブジェクトだと扱いにくい場合は、モルフに変換したりするとよいかもです。




y-ito



2023年11月15日水曜日

Bluebeam 塗りつぶしを消す

Bluebeamで図面の塗りつぶしを消す方法です。

例えば、グレーの塗りつぶしをなくしたい と思ったとき、
dwgでレイヤーを消したりして再度PDFにするのは大変です。
そんなときはBluebeamで消すことができます。


グレーの塗りつぶしありのとき ↓



 方法は、Bluebeamを開いて
「ドキュメント 」>「色の処理」で下図のように設定します。 





OKをクリックすると、
塗りつぶしがなくなりました。


Bluebeamで色分けを作ったりするときや、
重ね図などするときにちょっと消したいな…と思ったときは
試してみてください。






y-ito


2023年11月14日火曜日

ArchiCAD モデルの符号チェック

ArchiCADでモデルの符号チェックをする方法は
「検索と選択」や「一覧表」、「表現の上書き」を使う など、色々あると思います。


私は「検索と選択」で符号ごとに確認をすることが多かったのですが、




他の方法として、
ラベルを配置して、スケールを上げると
符号が大きくなって確認しやすいです。
さらに印刷して図面と比較してチェックしていくとチェック抜けがなくなります。




ちょっと見やすくするために
ラベルを若干移動してみました ↓





この方法は、Revitで効率的にモデル作成してる人のビューを見たときに
あ、いいな!と思ったので
ArchiCADでやってみました。

位置やサイズは別途確認が必要ですが、

みなさんも色々試してみてください♪



y-ito

2023年11月13日月曜日

ArchiCAD 梁の長さの合計を一覧表で集計

 先日、梁ツールで入力した胴縁の長さの合計を
符号ごとに一覧表で出したい
と思ったときに




「長さ」ってどれ使えばいいのか??
と思ったことがありました。





試しに全部表示してみました。





「3D長さ」だけすごく長い??? と思いましたが、
よくよく見ると、
1番上は 2,000x8=16,000
2番目は  2,200x8=17,600
となっている気がします。




試しに「左長さ」だけ表示してみます。





一覧表は下のような感じになりました ↓




「項目を結合」にチェックを入れて結合したいフィールド(下図では「左長さ」)
をクリックすると「結合オプション」のマークが出るので
それをクリックしてみると





「均一」「均一値」になっていて
合計にはなっていない、ということがわかります。









次は「3D長さ」だけにしてみます。







「項目を結合」にチェックを入れて結合したいフィールド(下図では「3D長さ」)
をクリックすると「結合オプション」のマークが出るので
それをクリックしてみると




「均一または可変」「値の合計」となっているので
「3D長さ」は合計値になっている、ということがわかります。







ちなみに、「左長さ」でも


「均一または可変」「値の合計」にしてみると
符号ごとの合計にすることができます。
(※「3D長さ」「右長さ」と比較すると若干誤差がある場合があります。)




それぞれの要素のパラメータはArchiCADのヘルプにありますよ。(下記はAC26です)


※「3D長さ」「右長さ」「左長さ」の違いについて

→「右長さ」「左長さ」:梁リストパラメータ
→「3D長さ」:一般リストパラメータ


※「一覧表項目を結合」について
 




数量を出すときは、本当に合っているかな?と心配になってしまう時もあるので
1度確認してみるとよいと思います。





y-ito