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2021年7月30日金曜日

躯体ピットの配水経計画時の注意点

 建物の基礎躯体で躯体ピットに耐圧版が

①建物全体にある場合

②水槽部分のみ部分的にある場合

③建物の構造から部分的にある場合

に分かれると思います。②③の場合は、配管ピット部分は捨コンや土間コンとなる場合が

多いと思われます。

配管ピットとなっている場合でも、ピット部分の排水は考慮する必要があります。

場所を決めて釜場を設け、そこに湧水や浸透した雨水を集めますが、③の場合、

ピットとなる耐圧版天端と捨コン・土間コン天端が異なる場合が多いので注意が必要です。

ピット種別だけで連通管を配置し釜場まで配水経路を計画してもレベル差が逆になって

しまうと当然流れません。

           (建物外周側に耐圧版が配置されている例)


ピット種別と床種別・床レベルを合わせて確認するようにしましょう。

T.F


2021年7月29日木曜日

スプリンクラー設備 放水銃の放物曲線と天井高さに注意

 体育館やアリーナなど天井が高い空間には消防法で

「放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備」

の設置が義務付けられています。放水銃とよばれる設備が該当します。

放水銃は放水曲線を描きますが、ここで注意をしなければならないのは、観客席が

跳ね出している場合に放水曲線に掛かってしまわないように設置をしなければなりません。





包含範囲は平面的に円を描いているので放水銃の設置場所から各方向で上部の障害物の

確認が必要です。上部がギリギリでは1m程度は余裕を見た方が良いようです。

T.F

2021年7月28日水曜日

機器の搬入動線の注意点

建物には、竣工後に色々な機械や機器類が搬入されます。ここで事務所ビルや病院の

搬入動線で問題になったことを紹介したいと思います。

工場は生産機器や完成品の搬出入のために必要最低限の開口部が検討されています。

事務所ビルや病院は工場のように物資や機器の搬出入が頻繁にあるわけではないのですが、

設置時・機器の更新時には機器を出し入れする必要があります。どこからどのように入れ

るかは最初に計画されなければなりません。機器類は分割されて搬入されますが、分割す

るのにも限界があります。


また、医療機器で重量があるものはCTやMRIの機器で傾斜磁場

イルなどで5tを超えるものもあります。


これらを搬入するルートとして

1)1階もしくは地上階から台車に乗せて建物出入り口~廊下~EV~廊下を通って

 機械室or診察室に設置

2)バルコニーや屋上などの搬入ステージから取り込み~マシンハッチから階の移動~所定

 の機械室に設置

などが考えられます。

ここで確認しなければならないことは、1)の場合、

①予定されている機器の搬入時の大きさ・重量

②入口の自動ドア、廊下途中の自動ドアや扉の有効開口寸法

③廊下幅、コーナー部の機器の軌跡寸法

④廊下天井高さ、防煙垂れ壁やサインなどの下端高さ

⑤ルートとなる部分の床の耐荷重

2)の場合は上記に加えて

⑥ステージの扉を開けたときのステージ上の有効寸法

⑦ステージの耐荷重

⑧マシンハッチの有効開口寸法

⑨マシンハッチ上部の荷吊り用のビーム


何年間かに1度しか使わないかもしれないものですが、そのための対策も考えなければ

なりませんね。

T.F



2021年7月27日火曜日

Bluebeam PDFのレイヤーを削除

先日、 CADデータからPDFに出力したあとに、レイヤーごと削除したい

ってことがありました。


PDF↓




Bluebeamで簡単にできましたのでご紹介します。
(多分、acrobatでもできるのだと思うのですが、ちょっと見つけられませんでしたので、Bluebeamでやりました‥)




まず、BluebeamでPDFを開き、
削除したいレイヤー上で右クリックし「削除」を選択します。



すると、このような画面が出てきます。
削除したい項目にチェックを入れて、「削除」をクリック





消えました!
名前を付けて保存すればOKです。



CADデータを開いて、出力し直すって方法もあると思うのですが、

レイアウトし直す必要があったりと、手間だな‥

と思ってしまったので、今回はBluebeam上で消すことにし、さらに

Bluebeam上でマークアップをして別資料を作成しました!


レイヤー消したいときに、試してみてください。


y-ito

2021年7月26日月曜日

ArchiCAD_部材の伸縮方法(数値分を伸縮)

 部材を伸縮する際に、入力した数値分だけを伸縮する方法です。

例えば、下図のように梁の基準線端部をクリックすると長さが5400と出ています。


100㎜縮めようとしたときに、方法としては、

梁をアクティブな状態にして基準線端点をクリック⇒Shiftを押したまにする⇒

 距離の数値が5400から0に代わるので移動したい方にマウスを動かし、Tabキーを

 押して距離の数値に100と入力⇒梁の端部が100㎜移動


または

柱面から100㎜に基準線を引く⇒そこまで梁端部を移動

などのように動かしていました。

しかし、もっと簡単に移動する方法を教えてもらいました。それは、

③ ①同様に梁をアクティブな状態にして基準線端部をクリック⇒距離5400と出るので

 Tabキーで距離を選択⇒100-(100マイナス)と入力しEnter。

そうするとマウスの移動操作なしに梁が100㎜縮みます。


梁だけではなく、柱や壁でも同じで、伸ばす場合は「数値+」とすれば数値分伸びて

くれます。

ご存じなかった方はお試し下さい。

T.F



2021年7月21日水曜日

Revit カーテンウォールパネルが選択できない!?

 皆さんは分割のカーテンウォールを入力した時にパネルを選択したいのに

[tab]キーで循環選択をしてもパネルが選択されない。。

なんて事が起きたことありませんか?




このような状態はRevit画面右下のオレンジのピンマーク
[ピンされた要素を選択]がオフになっているため、選択ができなくなっているのです。

このツールがオフになっていると、ピン固定されているものを選択できないという機能です。
分割のカーテンウォールをは最初からパネルがピン固定されているので、このような現象が起きてしまいました。

よくピン固定する通り芯なんかも「選択できなくなってしまった。」
なんて事が起きたときは、ピンされた要素を選択を確認してみてください。

N.SS


2021年7月20日火曜日

Revit Rを有するカーテンウォールの作成手順

 今回はRevitでRを有するカーテンウォールの作成手順をご紹介します。

(円柱状も同様に作成できます。)


①[マス&外構]→[インプレイスマス]を選択します。

②名前を入力して、[OK]を選択します。

③[描画]より円を選択し、円を描きます。




④作業しやすいように3Dビューで作成した円を選択します。

⑤[フォームを作成]→[ソリッド作成]を選択します。


⑥円柱か球体にするか選択が常時されます。
 右側の円柱選択します。(平面図ビューだとこの選択図が見にくいです。)

⑦作成されたフォームの上面を選択すると、高さの編集ができます。




⑧[マスを終了]を選択します。


⑨[外構&マス]→[カーテンシステム]より、先ほど作成したフォームの側面を選択します。
 この面にカーテンウォールが作成されます。(円柱状に作成したい場合は反対面も)

⑩側面を選択したら[システム作成]を選択します。





このようにRを有するカーテンウォールを作成できました。

マリオンやグリッドの間隔はタイププロパティより変更ができます。


ぜひ試してみてください。


N.SS












2021年7月19日月曜日

Revit 方杖の入力手順

Revitで方杖を入力するとき、参照面が合わなかったり、角度が調整できなくて上手く入力できないことがありました。


簡単に入力できる手順をご紹介いたします。


①柱と梁を入力します。

②3Dビューにて参照面を選択します。


作業面は[面を選択]でウェブ面を選択します。

3Dビューの方がウェブ面を選択しやすいです。


③方杖(梁ツール)を入力します。

 後に位置調整するので、適当な位置で大丈夫です。

作業面をウェブ面に選択したので梁に結合します。


④断面図に移動して位置を調整して完成です。

詳細線分で補助線を作成しておくと位置合せで調節できます。



簡単に入力ができるのでぜひ試してみてください。


N.SS




2021年7月16日金曜日

百貨店の屋上広場

子供の頃、百貨店に行くと屋上の遊園地に行ったり、ヒーローものの

ショーを見たりしませんでしたか?



今はもう絶滅してますかね(笑)


建築基準法施行令第126条は「屋上広場等」について書かれています。

「建築物の5階以上の階を百貨店の売場の用途に供する場合においては、

避難の用に供することができる屋上広場を設けなければならない。」



と書かれており、屋上広場を設ける必要があったので、

普段の有効活用で遊園地を作ったりしていたのかな?

と個人的に思っています。


sakamoto

2021年7月15日木曜日

自走式自動車車庫の取扱い

都心部の駐車場は平面駐車場ではなく、タワー式や自走式式が多いですよね?

敷地一杯に建っているのに、延焼の恐れのある部分にも建具がない。。。


建築基準法を調べてもわかりませんでしたが、

建築物の防火避難規定の解説 2016」に

載っていました。P161~166の6ページにわたって解説されており、

「開放性を確保するため、外壁の防火設備を設けない構造とすること」とあります。








また、敷地境界線や同一敷地内の他の建物との距離などにについても

規定されていますので、必要のある時は上記書籍を確認下さい。


sakamoto

2021年7月14日水曜日

耐火被覆が不要な部位

耐火被覆が不要な部分は?と悩んだことはありませんか?

基本は主要構造部が必要な部位となり、建築基準法施行令で

定められている「当該部分に通常の火災による火熱がそれぞれ次の表に掲げる時間

加えられた場合に、構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を

生じないものであること」となるように耐火被覆をしますよね。



主要構造部とは下記の6つですね。

・壁

・柱

・床

・はり

・屋根

・階段


主要構造部とはみなされない部分は下記のようになります。

・建築物の構造上重要でない間仕切壁

・間柱

・付け柱

・揚げ床

・最下階の床

・回り舞台の床

・小ばり

・ひさし

・局部的な小階段

・屋外階段

・上記その他これらに類する建築物の部分


ただ、火災時に小梁が変形や溶融したら避難できないので、

小梁は耐火被覆不要とはなりませんね。。。


その他「建築物の防火避難規定の解説 2016」は下記3つの取扱いが

書かれています。

・耐火パネルを支持する下地の構造(外壁)



・斜材(筋かい)等の耐火被覆の取扱い



・1階の車寄せなどに設ける大規模なひさしの耐火被覆



sakamoto

2021年7月13日火曜日

ショッピングセンターの階段


ショッピングセンターの屋外階段って、こんな感じが多いですよね?



屋内階段であっても、やたらと幅が広かったり。。。



建築基準法施行令124条を確認すると、

「各階における避難階段及び特別避難階段の幅の合計は、その直上階以上の階

(地階にあつては、当該階以下の階)のうち床面積が最大の階における床面積

100m2につき60cmの割合で計算した数値以上とすること。」とあります。




1階の出入り口もやたらと多くないですか?

建築基準法施行令124条を確認すると、

「物品販売業を営む店舗の避難階に設ける屋外への出口の幅の合計は、

床面積が最大の階における床面積100m2につき60cmの割合で計算した数値以上

としなければならない。」とあります。


不特定多数の方が利用するのために避難の規定が厳しくなっているのですね!


sakamoto

2021年7月12日月曜日

衛生器具の適正数

設計図を確認している時に、トイレ少ない?とか多い?とか

感じることはありませんか?

厚生労働省の基準では、下の基準を最低としています。



オフィスの場合、執務室の1人あたりの面積が8~12㎡程度ですので、

全て男性or全て女性と仮定して余裕度を持たせ、

執務室の面積を12㎡で割ることで便器の数を算出することができます。

例えば1,000㎡の執務室に対して、男性用小便器は

1,000㎡÷12㎡÷30=2.78⇒3以上となります。


左の表は、トイレ混雑時の平均待ち時間から必要数を決めたものになります。



社団法人空気調和・衛生工学会のデータをもとに作成されたものですが、

LIXILやTOTOなどのメーカー資料でも見ることができます。


工場だと、ロッカーの数が従業員数だと思いますので、

3交代だとロッカー数を3で割った数で確認ができますね。


sakamoto

2021年7月9日金曜日

Bluebeam_重ね図の印刷設定

 BluebeamでPDFの重ね図を作成する時に、赤色 x 緑色 を使う場合が多いかと思います。

画面上で作業をしているときには感じられないのですが、プリンターで紙に印刷した際に、

緑色がもっとはっきり出力できると良いのにと思ったことはないでしょうか。





この2枚の図は、同じプリンターで印刷したものですが上の方が緑が薄くなってしまい

ちょっと見難いと思います。下は緑がはっきり見えますね。

印刷設定の一か所にチェックを入れるだけでこのようにはっきりと印刷をすることが

出来ました。

方法は、作成したPDFをAcrobatで開き、『印刷』から『詳細設定』を開きます。

赤矢印の『画像として印刷』にチェックを入れます。


これで印刷図面が見やすくなります。

一度お試しください。 


T.F



2021年7月8日木曜日

ArchiCAD 参照も重ねて印刷-2

 レイアウトを作るほどでもなくて

モデルとワークシートを重ねて印刷したいときがあると思います。

(参考:2012年7月12日 「ArchiCAD 参照も重ねて印刷」)





※「印刷」からPDFにすることもできますが、今回は「名前を付けて保存」

からPDFにしています。パソコンにもよるかもですが、「名前を付けて保存」

の方が速く保存される気がするので、そうしています。









いろいろやり方はあると思いますが、
①②③でやってみました。


やりたいことは

「モデルの断面で塗りつぶしを表現したまま、参照図面を重ねてPDF」 です!



①断面ビューでワークシートに貼った図面を参照し、PDFにした場合
→モデルが前面に表示されてしまう。
  (今回、ビルディングマテリアルの塗りつぶしは100%としている。
     50%とかに変更すれば透過されるが、毎回ビルマテを変えるのはちょっと大変‥)







②ワークシート画面で断面ビューを参照し、PDFにした場合
→場合によって、ワークシートの図面の設定でペンセットの色を変える必要がある。
(貼っている図面の線の色による)
 手間はあるが、きれいなのはこれだと思います。









③ ①の状態で、表現の上書きをしてPDFにした場合
→よさそうにも見えるが、25%、50%でやってみたり、参照の線の色を変えたりして
 問題ないか確認の必要がある。
 速いのはこれだと思います。





塗りつぶしをなしでよければ、①番でできると思います!


塗りつぶしも表示したい場合に試してみてください。



y-ito