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2014年3月31日月曜日

ArchiCAD 超簡単!概算数量の出し方

 今くらいの時期になりますと次年度の予算取りという事で、計画や補修等の概算見積を算出されている方が多いと思いますが…

・年度末という事で色々忙しく人手が足りない
・昔の建物等は図面が古い(存在していない)
・数量算出に時間がかかる

といことで悪戦苦闘されている方も多いと思います。
そこで「ArchiCadを使用した概算数量算出」をお勧めいたします。

例えば下図の様な倉庫があり



・屋根の葺き替え
・外壁の塗装
・アスファルトの補修

について概算見積りの依頼があったとします。
しかも古い建物で図面が無かったとします。

まず現場で調査を行い、ArchiCadを立ち上げます。
今回必要な数量を

・屋根の面積
・外壁の面積
・アスファルトの面積
・外壁用足場の面積
・屋根葺き替え用の内部足場の面積

と考えます。

先ず内部足場ですが、スラブツールを利用して作成します。
この際スラブ厚の設定項目に内部足場の高さを入力します。
また、ID欄には何の数量にあたるのか記載しておきます。(この場合は内部足場ですね。)
この様に設定し、実際に必要な面積を描いていきます。



次に他の数量をですが、壁・スラブ・屋根ツールで作成していきます。(外部足場は壁ツールで作成します。)
設定項目の入力欄ですが、壁厚(スラブ・屋根厚)欄には厚さ1,000と入力します。
ID欄にも内部足場同様、何の数量にあたるのか記載しておきます。
入力が終わったら描いていきます。



描き終わった時点で構成要素の数量一覧を開くと、全ての数量が算出されています。
この際初期設定では一覧表には体積が表示されていますが、面積が必要な数量の場合面積でもあります(厚さを1,000と設定したのはこの為です。)



この方法、題名に【超簡単】としているのは、基本的なArchiの操作方法と初期設定のまま(ちなみに材料の設定もコンクリートから変えてません)で算出が可能だからなのです。(この位の内容だったら初心者の方でも数時間のレクチャーで作成可能だと思います。)

概算見積に追われている方は是非!!

T.S

2014年3月28日金曜日

歩掛表の作成方法

歩掛表を作成したことはりますか?

現場管理をしている時は型枠大工さんは一日何㎡できるから・・・と工程管理をしていましたが、

今回は別の使い方を紹介します。


下図はモデル入力の小梁の歩掛表でExcelで作成したものを共有フォルダに入れています。
(BIMサーバーを使用して複数名でモデルを作成しています)

作業時間と入力数を入れると1時間当たりの入力数(歩掛)がグラフとして表われるようにして
います。また、見積もりの全体数量を入れているため、現在の出来高が何割かも分かるように
なっていますので進捗の管理にも使えます。

人によってグラフの色を分けているため、早い人の入力方法を見て、更なる改善ができないか
話し合い、全体のスピードアップを図ります。

一番早く入力できているボーダーラインは可変で、ボーダーラインを上げられるように各自考え
作業を行います。

人によるスピードの差は殆ど変らなくなりますが、その他で歩掛が悪いものを探します。
この時は小梁に勾配が付いていたのが原因でした。あらたに勾配が付いた場合の早い入力
法を話し合います。

 


午前、午後で12回歩掛表を付けていますが、ArchiCADの条件検索で数を拾うだけなので手間
は掛かりません。全員の作業が見える化できますので、問題を見つけたり、上手くいっている場
合は評価することができます。
sakamoto

2014年3月27日木曜日

進化した”赤本”

 鉄鋼関連の”赤本”と言えば、皆さんご存知だろうと思いますが、写真の建設用資材ハンドブックの事ですよね。



 構造設計者に限らず、かなりお世話になっている方がいらっしゃると思います。






 このハンドブックですが、そろそろ古くなってきたので、改訂版を入手しようとインターネットで入手先を検策していると・・・





















 なんと!去年の10月にiPhone用のアプリとしてリリースされていました。

 建築用資材の掲載情報に加え、各種鋼材の断面性能表や断面計算機能等を搭載との事なのでぜひ活用したいと思いました。

 3/16のアップデートではiPadにも対応し、さらに進化している様です。



by araki


2014年3月26日水曜日

Autocad スラブ符号の改善

Autocadでの床伏せ図のスラブ符号の作図です。

スラブ符号ですが全てのスラブ符号を1つのレイヤーで作図していました。 


何か工夫できる事はないかなと思いスラブ符号毎にレイヤー及びを変えてみました。
符号の番号が大きくなるほど配筋量が多いです。

良かった点は2つあります。
・符号の色を事前に作成したスラブ種別の色分け図と同じ色とし符号のチェック効率UP
・レイヤーのオンオフでスラブ種類毎の符号を平面詳細図に配置してみる事により、
 部屋毎の床の荷重条件との照合チェック素早くできる。
 スラブ符号レイヤー2つの情報が仕込めた状態です。
byA.M



2014年3月25日火曜日

軽量間仕切壁に入れる下地種別

軽量間仕切壁に取り付く手摺、鏡、棚、掲示板、モニターなど、軽量間仕切り下地に
それぞれを取り付けるための下地のベニヤ板や鉄板をボード施工前に入れなければ
なりません。当然、多目的トイレの手すりや荷重がかかるものの下地は、鉄骨下地を
入れなければなりませんが・・・

さて、ここで、いつも話題になるのが
下地はベニヤ板か鉄板のどちらを入れるか
ですね。

確認しなければならないことが4点あります。
①法規
コスト
③施工性
④施工業者
です。
やはり、法規は守らなければなりませんね。


それぞれの確認事項は・・・
①法規
軽量間仕切壁は、耐火壁や遮音耐火壁は個別認定で性能が満たされています。当然、指定された石膏ボードを使用しなければなりません。ベニヤ板を下地として使用する場合は、石膏ボードの下貼りの代わりにベニヤ板を入れるため、ベニヤ板を入れた部分は、認定から外れた仕様になってしまいますのでベニヤ板は使用できません。
また、排煙の告示や内装制限で、壁の材質が、下地共不燃という場合、ベニヤ板は不燃材ではないため使用できません。
コスト
単体の材料はベニヤ板の方が安価。
③施工性
ベニヤ板の方が、鉄板より加工が容易で現場での加工が可能です。鉄板は、予め寸法を決めて発注しなければならず、工程管理が増えてしまいます。
④施工業者
ベニヤ板はボード工で施工が可能です。
鉄板は、軽量下地工もしくは金物工になり、金物工になった場合は、現場の施工工程調整が増えてしまいます。

上記から、
・法規的に必要な部分は鉄板を使用。
・他の部分は、下地施工箇所の全体数量から判断してベニヤ板と鉄板に分けるか、すべて鉄板にするかを判断する。数量がある程度ある場合は、ベニヤ板を使用できる部分は極力ベニヤ板にしたほうが、コスト、工程管理の面で優位になる。



ということになります。
「下地共不燃」としなければならない部分は特に注意しましょう。
                                                   T.F

2014年3月24日月曜日

注意!!スロープ出隅部の補強方法

 工場等で床段差を解消する為のスロープがあり、補強方法(角部の欠け防止)の一つとして出隅部分をアングルで補強します。

 この出隅部分の補強方法、気を付けなければならない部分があります。
それは、「傾斜開始部分のアングルの納め方」についてです。

 アングルが傾斜開始部分にしっかり施工されていない場合、傾斜開始部分の出隅部分が欠けたり割れたりしてしまい、後々補修、再施工が必要になってきます。


スロープ傾斜開始部分にアングルが施工されていない場合


 この様な事を防止するために補強用アングルは傾斜開始部分前の躯体内に埋め込む事お勧めいたします。



スロープ傾斜開始部分にアングルが施工されている場合



T.S

2014年3月20日木曜日

ArchiCAD クレーンと建物の干渉確認

 現場のクレーン作業で山越し(建物や足場を超えて揚重作業を行うこと)作業
を行うとき、ブームが建物や足場に干渉しないか事前に検討しなければなりません。

例えば、下図1の様な建物の山越し作業を行ったとします。
(揚重物の位置がクレーンのブームと直角になる場合)


下図 1



この様な場合は、建物の断面が描きやすいのでブームと建物の干渉チェックは容易にできると
思います。

それでは下図2のような場合はどうでしょう。
(揚重物の位置がクレーンのブームと直角にならない場合)


下図 2


この様な場合は、建物の断面が描きにくく、断面作成に時間を費やしてしまいます。
(しかもこの場合、建物が一部高くなっている部分があり、さらに描くのが難しくなっています。)

この様な場合にArchiCADの断面図ツールにて断面位置を下図3の様に設定します。


下図 3


すると何の苦労もなく下図の様な断面図が描け、建物とブームの干渉チェックが可能です。



T.S

2014年3月19日水曜日

Solibri 配管干渉チェックをする 4


はい。では、確認ビューの「確認する」をクリックします。

おっ!結果ビューツリーが出てきましたね。

クリックして選択すると、モデルが干渉している箇所のみの表示になりますよ。
モデルをアップにすると、こんな感じ。

配管干渉しているのが確認できます。
すべて表示」アイコンをクリックすると、モデル全体が再表示されます。
結果ビューのツリーを右クリックして「ハイライト」を選択すると。。。
干渉しているコンポーネントがハイライト表示されますね!

因みにスリーブの穴は。。。
サブコンさんがよく入力してくれている「スリーブ」オブジェクトで、梁を減算しています。


←ArchiCADでの作業ですよ。



ですが。。。
そこまでモデルを作り込まなくても、梁にスリーブを設けなくてはならない箇所等を、きちんと確認できますね。

ArchiCADへ戻って該当箇所の断面図を出力すれば、鉄骨製作図との照合もできますよ。
今回NGとなりそうな箇所は、梁のフランジを避け損ねているこの配管だけですかね。。。





キレイにNGな干渉発見出来ると、妙に嬉しいですよね。
( ̄ー ̄)

JM




2014年3月18日火曜日

Solibri 配管干渉チェックをする 3

では、Model Checkerで干渉チェックの準備をしていきますよ。



①確認タブを開くと、ルールセット追加するように言ってきます。

②どこでもいいので条件設定を選んで、次へ。
左下の「ルールセットを追加」をクリック。
先回作成して保存したルールセットを選択して開きますよ。
新規ルールセットとして追加されましたね。

選択してOKをクリック。

確認ビューに作ったルールセットが出てきました。
ルールを右クリックして「ルールのパラメータ」を選択すると、
パラメータビューが開き、作ったルールの内容を確認できます。

チェックの結果が上手く出なかったりしたときは、ここでルールの設定調整出来ますよ。




次回は干渉チェックを実行します。


JM





2014年3月17日月曜日

Solibri 配管干渉チェックをする 2

はい。では、干渉箇所を探り出す(モデルをチェックする)為の
をしていきますよ。




まず、ファイルタブへ戻って、「Ruleset Manager」を開きます。
ここでモデルチェックルール(設定)を作ります。
既存のルールをから適切な物を選んで、設定をし直しますよ。

①今回は「MEPルール」→「MEPモデルと構造モデル」→「設備と構造コンポーネント」の「設備と梁/柱」を使います。

②ワークスペースで新規ルールセットをクリックします。


なんだかとっつきにくいですが(-_-;)進みますよ。

「新規ルールセット」というツリーが出来ますので、先程の「設備と梁/柱」をD&Dします。
③新しくルールができましたね。右上の「情報」の「名前」ところで、ルールの名前を自分が分かりやすいものに変更できますよ。

④因みにヘルプを見てみると。。。
デフォルトのまま使っても意味無いっすよ。って書いてありますね
(笑

干渉チェック出来るように頑張って設定しますよ!
⑤コンポーネント1のところに記述してある設定(フィルタ)を
⑥「選択したフィルタを削除」をクリックして消します
⑦同じくコンポーネント2のフィルタも消します。
真っ新になりました。「新しいフィルタを追加」をクリックしてフィルタを作りますよ。


⑧⑨の様にプルダウンから選択して、フィルタをセットします。
コンポーネント1の「構造」分野のモデルと、コンポーネント2の「設備」分野のモデルの干渉を確認します、という意味ですよ。
分野は、モデルデータを開く時設定しましたね!
詳しい説明は省きますが、
⑩モデルの重複をチェックしたり、
⑪干渉部分の許容誤差を設定したり、
⑫レイヤ等で干渉を無視させたり出来ますよ。




ルールを設定し終わったら、
⑬「ルールセットを新しい名前で保存」をクリックして、適当に保存します。


保存したら
⑭をクリックしてModel Checkerへ戻りますよ。


次回からやっとモデルチェックです(笑




JM







2014年3月14日金曜日

Solibri 配管干渉チェックをする 1

Solibri model checkerを使って建築躯体設備配管干渉チ
ェック をしてみたので、チェック方法をご紹介します。


やり方はいろいろあると思いますが、今回は躯体モデル設備モデル
別々Solibriに読み込んでチェックしましたよ。チェック方法の一例
として参考にして頂けると嬉しいです。






まずはチェック対象となるモデルを読み込みます。

構造モデルArchiCADで作ったものをIFCデータに変換して読み込みますよ。

←ArchiCADで見ると、モデルはこ
 んな感じ



設備モデルはサブコンさんに作って頂いたモデルをIFCデータに変換してもらい、読み込みますよ。

←ArchiCADで見ると、モデルはこ
 んな感じ



で、この2つSolibriで開きます。

「ファイル」タブの「モデルを開く」で、まず構造モデルを開きます。



ファイルを選択して開くと、モデルの分野をどうするか聞いてきます。

構造モデルなので、「構造」を選択します。

構造モデルは「構造」、意匠モデルは「意匠」等と指定しておくとモデルの種別が分かり易いですし、チェック対象としての区別も付け易いですよ。



次に設備モデルを開きます。

「ファイル」タブの「モデルを追加」で追加する設備モデルを選択しますよ。



分野は、今回は「設備」としました。






構造」モデルと「設備」モデルがSolibri統合されましたね!

もちろんモデル同士の原点は合わせて作ってありますよ!





次回はチェックルールを設定します。




JM