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2018年1月31日水曜日

小出しのステップ図作成法

3D BIMソフトのステップ図作成で、
重機とか、動くものって意外と面倒です。

流れをモデルでステップ毎に表現するために
複製したりとか、
いろいろ仕込みまないといけないからです。

よって、ほんの"ちょっと"だけ修正とか変更対応が億劫です。
細い人に当たった時は、変更地獄です。

時間をかけて作った割には、
ものによっては「2D検討で十分だったな...」って
正直思うときもあります。

てなわけで、
完全に作りこまず、どうせ変更ありきなので、
小出しでやってみます。

2サシで進む感じのステップモデルで説明します。

従来の方法論は、
5ステップあるとすると、
重機を5機ずつ配置し、
レイヤー5つ作成・割り当てし、
レイヤーセット5つ作成する事になります。
そして、
作成したレイヤーON/OFFをレイヤーセットで設定すると
初めてステップとして表現できます。

つまり、一度に5ステップ作っています。
それを1ステップ作成しては、nwcに書き出します。

ステップ0
nwc

ステップ1
1工区 追加
nwc

ステップ2
2工区 追加+重機 移動
nwc

ステップ3
3工区 追加+重機 移動
nwc

ステップ4
4工区 追加+重機・付属モデル(資材等) 移動
※追従するものがあれば、グループ化しておけば1クリックで移動できます。
nwc

ステップ5(完了)
5工区 追加+重機 回転のみ
nwc

最後は上空から俯瞰で、フォトジェニックにビシッと決めてやりましょう!


つまり、必要な重機が必要な数だけ存在します。
移動しただけで、複製していません。

建物は、計画工区通り忠実にレイヤー分けしないといけませんが、
重機などの周辺モデルは楽できます。

あとは、
変更が出たステップのみ重機等を移動して書き出す。
を行うだけです。

決定したものが少ない初期段階の検討では、
冒頭で説明した仕込みが少ない分、
作業が速いです^^


Rae

2018年1月30日火曜日

仮支柱繋ぎCON

逆打ち工法とかで、
理想としては、構真柱(構造柱)は杭に乗っていたい。

遮水壁x拡底杭
地下水で土壌がダルダルでジュルジュルの時、
遮水壁(SMW)を採用する時があります。
+
その遮水壁が拡底杭まで達する必要がある時、
ぶつかる場合があります。
よって、杭を偏芯させる必要があります。

そんな時、仮支柱と繋いで支える方法があります。
※もちろん、あくまで一例ですが

(左上図)
杭がぶつからない所まで偏芯し、仮支柱が陣取っています。
0節がB1途中までありますね。

(右上図)
[繋ぎCON]で固定しています。
※繋ぎCONの説明なので、図と実際の施工手順は無関係です。

最後はこんな感じです。

躯体の壁が完全に立上がったあとは、
このまま残すか、
仮支柱ごと斫り取るかは、
頭のいい人たちが決めます^^

最初は[繋ぎCON]ってだけ書いてたので意味不明でしたが、
こんな施工の仕方もあるんですね!

この先、出会ったら思い出してみてください。


Rae



2018年1月29日月曜日

PCa建方

「PCa工法」なんてよく耳にしますが、
実際の建方手順なんて言われたら、
正直ちょっと微妙...^^;;

だから、
PCa建方のステップやってみます!
(ブログ当番自転車操業中なんで、また簡易モデルでご勘弁!)

タクトサイクル的に行きます。
とりあえず2F床まで出来上がっています。
黒いラインは墨出し。

①柱PC建方
下のPCa柱(1F)から突き出している配筋に、
PCa柱(2F)がクレーンで吊られて配置されます。
埋め込まれた継手スリーブでジョイント。

②支保工設置

③梁PCa建方
支保工の上にいっぱい設置されましたが、
柱・梁仕口とPCa梁の間にはありません。

④梁・塞ぎ型枠+鉄筋接合
先ほどの③の空間に型枠を建込んで、鉄筋がやっと繋がります。

⑤床板PCa建方
トラス付き、ボイドスラブとかありますね。
※床板を設置する前に、ALCとかクレーン搬入するものがあれば揚げておいてください。

⑥バルコニーPCa建方
⑤と同じく床板を設置します。

⑦スラブ配筋・設備配管・検査
上端筋(現場配筋)とスリーブとか通します。

コンクリート打設で完了。


明日絶対順番忘れてるわ~

Rae

2018年1月26日金曜日

ミレニューム足場



これはある案件で作成した(内部)足場検討モデルです。
ぎゅーぎゅー詰めです。
※以降は、ブログ用なのでこのモデルの一部分だけで説明します。


拡大するとおわかりになると思いますが、所々赤く表示されています。
作業中 "一時的"に外す手摺りだけを着色しました。
理由は...


スタジアムなどでよくあるトラス構造だからです。
トラスは地組みして、支保工に乗ります。
トラスを1組(2つ)乗せる。

桁行方向にブレス等の水平材を通す。
※柱・支保工・躯体は今回不要なので表示していません。
トラスの形状もブログ用に変更していますので、構造的に不自然なのはご理解ください。


それを4・5スパン行い、ブレス・水平材を本締め屋根を張ったら支保工を解体。
初めて自立します。

つまり、この複数のブレスが足場(特に建地)にぶつかっては困るのです。
(実際は、一部下弦・上弦にも水平材あり)


しかも、支保工撤去後トラスは少し下がります。
今回は変位最大200mm
しれっとキャットウォークまで入ってます。
足場モデル依頼の打合せ中は興味深かったのですが、徐々に
「あれ?これクソめんどくせーヤツじゃねーの??」って
なってきました。

そこで、提案されたのが「ミレニューム足場」
簡単に説明すると、手摺り先行型で、組立てが簡単なので、
ぶつかる箇所の布板と手摺りはちょっとの間、外しましょう!
ってなりました。

言うのは簡単ですが、これが完全にパズル笑


赤色は将来外すのでOK
建地接触無しでOK
避けてます!!
必死のパッチで避けてます笑

1スパン作ったらコピペでズルしようとしら
梁間方向から見ると、トラスが絞られている(つまり、屋根が半オーバル型)し、
ブレスもキャットウォークも曲がっていきます。

わーわー言いながらも、遂に全スパン完成^^


「2Dで外した範囲をみたいっ!!打合せで使うから」と無茶ぶり言われた場合は、
足場幅真ん中に断面を入れて、表示範囲をその半径にしてください。

そうすれば、足場の平面投影内に架かる障害物を立面図で目視できます。
(トラス入っちゃうと、トラスにもブレスあるので識別が困難になります。)



布板を外した部分を確認したらdxfでもなんでも変換しましょう^^
全部のスパン必要ですが^^;
ちなみに、最上部の建地は引き抜きの長さ分注意してください。
トラスがたわんで下がってくるので

遂に神対応終わりましたが、担当者が
「すみません...。キャットウォークのデータ古いの渡してました...。」


(実話)


Rae



2018年1月25日木曜日

順打ちのような逆打ち

「逆打ち工法」について検索すると、
たいていは下図が出てきて

(SMW、構真柱建込、仮支柱、etc...は省略)
1階床(トップスラブ)打設
XX節鉄骨建方(地上)
+
XX次掘削、XX段目切梁架設やB1床打設(地下)
XX節鉄骨建方(地上)
+
XX次掘削、XX段目切梁架設やB2床打設(地下)
と、なっています。
※あくまで例です。
毎回切梁とは限りません。

つまり、逆打ちとは1階床(トップスラブ)打設後
上下同時に作業が進むのが謳い文句であり、定石とされています。

しかし、安全性や地盤状況、そして敷地面積等を考慮すると
地上鉄骨建方が後追いになることがあります。

ある案件では、
6次掘削のうち4次掘削まで、地上は0節だけの状態でした。

理由は、
(都会など、駅周辺ならよく起こると思いますが)敷地のほとんどがSMW範囲で、
1階床のダンプなどがある程度撤退してから
鉄骨建方を開始する予定だったから、だそうです。
それでも、あまりコストアップしないそうです。

実は、このタイミングでの逆打ちはあまり珍しくないそうです。

他にも専門的な難しい事言ってましたが、よくわかりませんでした笑
「ほとんど順打ちじゃん」って思いましたが、
いろいろ困難な条件下で、検討が行われているみたいですね^^;;

バカの一つ覚えで、"1階床からスタート"と覚える前に
一度じっくりお話を聞いてみると、いろいろ勉強になるかもしれませんね。

Rae

2018年1月24日水曜日

第1回 金物ふざけた名前ランキング (建築パーツ編)

建設業界の先輩方と話していると、
当たり前のように使用される金物で
笑えるふざけた名前が多い事に気づきました。
なので、
ネーミングがそのまんますぎて、ちょっとイラッとしたものを
独断と偏見でランキングにしました!

第3位
まんま度数: ★★★

くいしん棒
写真はリボンですが番線付きもあり、杭芯の位置出しに使う。
リボンの理由は、(一つの基礎に複数杭を打つなど)くいしん棒の設置間隔が狭くなると、
オーガ使用中に土や泥を被るので発見しやすいようため。
結構かわいそうで、位置決めに利用された挙句、
撤去もされず、そのままオーガ掘削に巻き込まれて殉職する...。


第2位
まんま度数: ★★★★★

ガッツ
鉄筋に固定し、セパを取り付ける
溶接不可なところに佇んでいます。
種類によっては、セパごと"ガッツ"り掴む。

第1位
まんま度数: ∞

お袋さん
まんまやん....笑
柱(コラム)を立てると、空洞になっているので雨が降ったら水が溜まります。
そんな時に、柱頭から被せる袋です。
現場では、「おーい、おふくろさんねーーぞ!!」ってなるそうです。

結果
栄えある第1位は、「お袋さん」に輝きました。
母は強しですね!

てゆーか、もう金物じゃねーし笑
おふざけ感満載ですが、みんな要所要所で大事な物です。

また、いろいろ見つけたら第2回実施します。
乞うご期待!!

Rae

2018年1月23日火曜日

AchiCAD 既設・新設エプロン 検討モデル

たとえば、飛行場,etc...で敷地一面(エプロン部分)が土間CONで覆われていると
既設→解体→新設工事の際、
工事時期によって土間を、目地単位での撤去・新設範囲が検討事項になります。

その検討を比較的簡単に3Dモデル(ArchiCAD)で表現したい時、


まず、2Dデータ(dwgやdxf)から取り込んだ平面図で目地だけを残したデータを
オブジェクトとして配置する。
※シェルパブログ [ArchiCAD 2D図面をオブジェクトにする]参照

そして、モルフ化する。


スラブツールを既設土間として配置する。
(ここまでで下準備終わり。)


同じやり方で別のスラブを撤去範囲(赤)に見立てて配置する。
モルフ化したので目地交点はスナップが効き、撤去範囲を柔軟に配置できます。
よって、既存建物,etc...の周りに沿って撤去している、といった表現ができます。

[デザイン]→[ソリッド編集]から、
既設土間を[ターゲット]
撤去範囲(赤色)を[オペレータ]
[操作を選択:]は[減算]

[実行]をクリックする。

撤去範囲(赤色)と既設土間がはっきりと分かれました。
この状態を2月工事とします。


撤去範囲(赤色)を延長すれば、3月工事範囲として進捗が表現できます。


同じ要領で、次月として新設土間(紫色)を配置し[減算]する。

新設土間(紫)を延長すれば、次々月の撤去範囲を追っている様を表現できます。

やっていることは、
目地を配置

スラブ配置
それだけです。

モデリングが煩わしければ、
現況図,etc...2Dデータをそのまま下絵オブジェクトとして貼りけるだけでも、
十分わかりやすい検討資料になります。


Rae

2018年1月22日月曜日

AutoCAD [DSETTINGS]キー

AutoCADでアイソメトリック法で作図する時のご紹介
(以下 アイソメトリック法=アイソメと省略)

アイソメ30度で箱を作図しました。

これくらいの単純な形状なら[線分]だけでスナップ30度ONにすれば誰でも作成できます。
しかし、この方法ではRのついた形状を作りたくてもできません。
円[CIRCLE]コマンドや円楕[ELLIPSE]コマンドが平面的にしか働かないからです。

よって今回は、[DSETTINGS]コマンドを使って
アイソメ法で正確にRのついたものを作成してみます。

こんなものを作ります。
が、その前に...
ショートカットキー[DSETTINGS]の機能と設定方法をご紹介。

まず始めに[作図補助設定]ウィンドウを開き、
[アイソメスナップ]を選択しましょう。
※[DS]とタイピングして[Enter]で開きます。

画面上のグリッド・カーソル(赤いライン)が斜め(30度)になりました。
画面右下のアイコンも現れました。

[線分]で線を引いてみると、
[直交モード]ONにも関わらずマウスは330度上に拘束されています。
※[線分]開始基点から右方向は330度、左方向は150度に線が走ります。
つまり、アイソメ30度になっています。
(下図より、作図しながら詳細説明)

まず、5m[5000]の線を引きました。
その後、また線を引こうとすると矢印方向にしか動きません。

このまま線を足しても、矩形はX・Z方向しか作図できません。
なので、[F5]キーを押しましょう。

すると、グリッド・カーソル向きが変わりました。
あとは同じ要領でY方向に線を足していくことができます。

つまり、[F5]キーは循環選択です。
押せばすぐにグリッド・カーソル向きが変わるので楽です。

直線を引く
[F5]キー
直線を引く
を、繰り返しXYZ方向を構成・作図する要領です。
さて、ここまでは[DSETTINGS]コマンドを使った直線の引き方説明でした。