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2017年10月25日水曜日

馬目地と芋目地-1

建築には、目地というものが付きものですよね。
目地をまたいで張り繋ぐ『馬目地』と、目地を通して張り繋ぐ『芋目地』が有ります。


馬目地


芋目地

意匠的にどちらが良いかは好みによりますが、施工的には芋目地はとても気を使います。
なぜかというと目地の通りの良し悪しが見てすぐに分かってしまうからです。

タイルなど、目地幅が3~5㎜程有るものはそこで目地の微調整が可能なので良いのですが
天井仕上げボードのように目地を設けず、突きつけで張っていく場合は調整が困難です。

ここで天井ボードを例にして突きつけて張る場合の難しさを説明しますと。。。

馬目地の場合、目地の交点にはボードの角は2つとボードの側面の通った部分が接します。



全体を見ても、その繰り返しになります。側面に合わせてボードの角をくっ付けて張って
いくため、繋がっている目地は縦方向(ボードの長手方向)だけであり、ボード自体が
ずれることも少ない=角が合い易いことになります。

しかし芋目地の場合は、目地の交点には4枚のボードの角が接します。その4枚のボード
の他の角は、全て他のボードの角同士が取合い、その状態が隣、その隣へと続いていきます。
そのため、ボードの製品の誤差や、ちょっとした施工誤差が生じてしまうと目地のずれが発生し、

それが全体に及んでしまいます。


目地が目立つ種類のボードはそのずれが一目瞭然に分かってしまいます。


ということで、施工者は、施工誤差の発生が少ない、目立たない馬目地を推奨するのですね。

                                               
                                                  T.F

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