ページ

2014年9月3日水曜日

型枠工事の管理

 型枠工事の管理といえば、断面寸法は図面通りか、支保工の配置は良いか等の管理項目がありますが、今回はその他の部分にについて、施工時(前)に必要な管理項目を3点挙げます。

・生コンの充填確認対策は行われているか

 コンクリートを上部から流し込む際、その下部に水平に埋め込むもの(配管、開口等)がある場合、埋め込むものの下部にコンクリート充填されているか確認する必要があります。下の写真は止水版が躯体に水平に入っており、上部から生コンを流し込んだ場合に止水版の直下に生コンが充填されない現象が考えられます(型枠があるため充填確認ができない)。


 そのような事を防止するため、止水版の直下部分に孔を開け、打設を行った際、コンクリートが流れ出る=充填されているとなりコンクリート不充填を防止できます。

・コンパネの小口がどの部分に接するか

 下図の様な入隅部仕上げの躯体があったとします。現在左側が吹付、右側が打ち放し仕上げとなっていますが、これが反対(左側:打ち放し仕上げ、右側:吹付)となった場合、型枠の加工(コンパネの配置の仕方)が違ってきます。
 これはコンパネの小口がどこに当たるかという事に関連します。打ち放し仕上げ部分にコンパネをあてると、コンパネの小口部分の状態が打ち放しの仕上げになってしまいます。吹付け部分に小口部分を持ってくるよう型枠加工を行う必要があります。

上図の際のコンパネの小口方向


コンクリートの吹き出し対策がなされているか

 横に長い開口等ある場合、開口の下端部分(腰壁部分)は型枠を塞がない場合があります(開口下端にバイブレーターをかけるため)。この様な場合、開口の下端部分(開口の隅部)に吹き出し防止処置を行わないと、生コン打設時に開口下端部分より生コンが型枠より吹き出し、生コンの損失及び打設時間の遅延がおこります。この様な事を防止するためにも、開口下端についてある程度型枠で塞ぐ等の吹き出し防止処置が必要です。

型枠工事については、構造的、強度的な管理に目が行きがちですが、この様な仕上がり、打設に関した管理も必要です。

T.S

0 件のコメント:

コメントを投稿