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2012年6月25日月曜日

耐火塗料の採用に当たっての注意点


建築基準法において、耐火構造を必要とする建築物の柱、梁、壁、
屋根及び階段の各部位が通常起こりうる火災時の加熱時間に
対して耐えられるように、その建築物の構造種別や部位別に耐火
性能が得られるように被覆する事が規定されています。

鉄骨造での耐火被覆材にはロックウール吹付をはじめラス下地
モルタル塗りや成型板張り等、多様な工法があります。

耐火塗料もその一つですが採用に当たっては注意が必要です。
というのも鉄骨に耐火塗料を施工すれば全て耐火性能が得ら
れる訳ではないからです。
下表は某メーカーの耐火性能1時間の場合の鉄骨の規格寸法と
被覆厚の関係を示したものです。
角型鋼管は40×40、H形鋼だとH100×50×5×7以上の鋼材サイズ
から耐火性能を得ることが可能です。



次に耐火性能が2時間の場合を見てみると
・鋼管柱:□300×300×10×15以上(被覆厚4.5mmの場合)
・H形鋼柱:H300×300×10×15以上(被覆厚4.0mm)
・H形鋼梁:H400×200×8×13以上
となっています。



ということは
耐火性能2時間の梁の場合、H300×300×10×15に耐火塗料を
施工しても耐火性能は得られないということになってしまいます。

耐火塗料の採用に当たっては鉄骨の使用部位と鋼材の規格と
サイズを事前に確認しておく必要がありますね。

K.N

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