前回に続き、建具に関する内容です。
病院など、廊下面に開き戸、引き戸が、近接して並ぶ場合は枠の高さに注意する
必要があります。隣り合う枠の天端高さが合わないからです。
意匠的に、枠の上端でクロスを張り分けたりする場合も同様ですね。
種類ごとに枠の高さを見てみましょう。
設計図の建具表にH=2000、枠見付25㎜となっている建具を、FL基準で取り付けをした場合、
開き戸①の場合、枠の上端はFL+2040
開き戸②の場合、枠の上端は扉側FL+2040、反対側FL+2025
引き戸③の場合、枠の上端はFL+2025
PAT仕様の開き戸④の場合、枠の上端はFL+2048
このように同じH=2000の建具でも上枠の天端高さはFL+2025、FL+2040、FL+2048と
3種類となってしまいます。枠天端を合わせるには、H寸法の調整が必要になります。
天井がCH=2500の場合、建具上部の防煙垂れ壁としてのH=500を確保するために
引き戸③のH=2000、枠天端FL+2025と基準として
開き戸①がH=1985、枠天端FL+2025
開き戸②が向きによってH=1985またはH=2000(※枠形状は要調整)
開き戸④がH=1977、枠天端FL+2025
となりますね。
天井がCH=2600など、防煙垂れ壁がH=500以上確保できれば開き戸①②のH=2000、枠天端FL+2040を基準として、引き戸③はH=2025、開き戸④は機械室などが多いため、中に入るものの搬入有効高さに問題がなければH=1992とするのが良さそうです。
ただし、病院であれば点滴スタンドを引いたまま通れるかなど、建物の用途に応じて
利用者や搬入物の使用状況の確認は必要ですね。
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