ページ

2018年3月28日水曜日

検査における判定基準の考え方

 各種検査を行う場合、当たり前ですが合否判定を行うための基準があります。
(例えばかぶり厚さの許容差であったり、コンクリートの上限温度であったり…)

 これらは、設計図書等で特別な指示がない場合、ほとんどの場合、各標準仕様書の記載事項を判定基準にしてしまいます。

「判定基準にしてしまいます。」

と書いたのは、時としてこの判定基準が違う場合があるからです。

 例えばコンクリートで防油堤を作る場合でJASS5の記載であれば、部材の位置は±20までの許容差を判定基準にしてしまいます。ただ、防油堤から油が漏れた場合で、漏れた油の容量が指定されていた場合はどうでしょう。プラス方向(漏れた油の受け容量が大きくなる)に位置ズレが起きているのであればよいのですが、マイナス方向(漏れた油の受け容量が小さくなる)に位置ズレが起きた場合、油が溢れ出すし、防油堤として機能しない可能性も発生しうるのです。

品質管理項目を決める際には、機能に対して品質が確保できているか確認することが大切です。


T.S

0 件のコメント:

コメントを投稿