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2016年9月21日水曜日

床材の汚染


 最近では、竣工後何年か経ってから床材の汚れ(汚染)が問題となる事例が増えています。
 昔は黒墨で床の墨出しをしていたので問題にはならなかったのですが、
 近年はその手軽さから油性マーカーやラッカースプレー等を使用して床にマーキングする事が
 多くなってきました。
 インテリアフロア工業会からも注意喚起が出ていますので、汚染事例とその原因と対策を
紹介します。

 ☆ ビニル系床材の汚染対策
 ① 下地からの汚れ  
   ・アスファルト、防腐剤・防蟻剤
   アスファルト下地や下地に防腐剤・防蟻剤が塗布されている場合、その成分が移行して
   床材を汚染されることがある。
   対処としては、プライマー等で汚染物質を完全に断ち切ってから施工する。  

   ・染料・着色物  
   朱墨の染料、着色用スプレー、又はマジックインキ等が付着した下地の場合、
   それらの成分が移行して床材を汚染されることがある。
    対処としては、下地に付着した染料や着色物を完全に取り除く。 

② 表面からの汚れ
    ・ゴム、染料・着色物、粘着テープ 
   床材に接触する事によって汚れることがある。
   ⇒対処としては、間に何かを挟むとか、付着したら速やかに除去するとか、
    又は汚染しないことが確認されているものを使用する。

 ③ 両方(下地と表面)からの汚れ  
   ・カビ  
   結露しやすい場所、湿気の多い場所、又は湿気のあるものが置かれた場合、
   床材の表面や下地にカビが繁殖して、そのカビによって床材が汚染されることがある。
    ⇒対処としては、カビの菌糸が発育し易い環境を作らないためにも換気をよくし、
     湿気のあるものを置かない。

いずれにしても、汚染されてしまってからでは張り替える以外方法がありません。
 やむを得ず使用する場合は、床シートを施工する前にサンダー掛け等で完全に削りとる
ことをお勧めします。
 その他にも、設備用接着剤、旋盤の切削油、鉄さびによっても汚染事例があるので
気を付けて下さい。
 やはり、施行精度と品質は下地からの気配りが大事ですね。

K.K





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