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2014年5月19日月曜日

基礎躯体 セパの取付け方法を一工夫

 基礎躯体の型枠工事についてですが、セパレータは どのように取り付けされていますか?

 メジャーな施工方法はH鋼親杭やSMW連続壁の芯材から等辺山形鋼を持ち出し溶接、さらに山留方向 に等辺山形鋼を流して溶接。この山形鋼からセパレータを取り付けるという工法ではないでしょうか。

 工事区分では山形鋼の施工までを鍛治工で行い、セパレータの取り付けは型枠工という流れですが、 溶接作業は有資格者により作業をしなければなりません。

型枠大工さんによってはセパレータを溶接せずに取り付けしたいと考える方もいらっしゃると思います。
 溶接作業となれば、出来れば雨天の日の溶接作業は出来るだけ避けたいと思うのは当然でしょうね。しかし、工程が押していれば雨天と言えど休むわけにいかない場合があります。
 
 近年は型枠工として従事する職人さんも少ないと聞きます。溶接作業に長けた熟練の有資格者の確保も難しいのではないでしょうか。

 コンクリート打設時の圧力でセパが飛んでしまっては、下手をすれば命に関わりますので、不慣れな『なんちゃって鍛治工』に安易に頼める作業ではありません



 さて、私が勤務する作業所でも同様の声があり、溶接をしないでセパレータを取り付ける工法が選択されました。

 等辺山形鋼にちょっとした細工をした形鋼を購入し、使用しまし た。

     
 ①SMW連続壁の芯材に等辺山形鋼を持ち出し溶接します。
   施工は熟練の鍛治工が行っています。
   山形鋼の突き出し距離は躯体と山留の離隔距離に より調整します。






  ②山留方向に平行に等辺山形鋼を溶接します。


 この山形鋼に小細工がしてあります。
よ~く見ると等間隔に孔が開いていますよね?



 タップを切ってあり、ここに セパレータをねじ込み、取り付けするのです。  
 山留方向の山形鋼の取付け高さがセパレータの高さ方向のピッチとなっています。 

 ここから先は配筋作業を経て、型枠大工さんの出番となるのです。

 この工法は珍しい工法ではないのかも知れませんが、『孔が開いたアングルを使うだけ。』

 たったこれだけで天候を気にする事なく、工程も守って精度の良い型枠が施工出来たのです。  


 by araki

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